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高校入試直前 受験生がうれしかった声かけランキング
いよいよ高校入試直前。実際に受験するお子さまも保護者の方も、ちょっとしたことでピリピリしやすい時期です。受験を控えたお子さまにどんな声かけや気配りをすればいいのでしょうか? また、ぐっと我慢したほうがいい言葉は? 高校受験を乗り越えた先輩大学生へのアンケートをもとにご紹介します。
受験生がうれしい声かけ・気配りベスト3
後輩たちにいろいろなアドバイスをしてくれている「進研ゼミ」出身の大学生に「高校受験のとき、うれしかった保護者の声かけや気配りは?」と聞いたところ、次の3つが多く挙がりました。
「よくがんばってるね」とほめられた
入試直前期のお子さまは、「勉強しなくちゃ」というプレッシャーを常に抱えています。だからこそ保護者の方は、「がんばってるね。あなたの努力はよくわかっているよ」と認めてあげたいもの。がんばっていることをわかってもらえると、大人でもうれしいですよね。この時期は、何よりもお子さまの味方であること、きちんと寄り添って見守っていることをしっかり伝えましょう。
先輩の声
「おー、よく勉強してるねー」というさりげないひと言で、モチベーションがぐっと高まりました。
名古屋工業大工学部 M・O先輩(山口県・山口高校出身)
いつもどおりに接してくれた
お子さまの心が不安定になりやすい時期だけに、保護者の方はどっしりと構え、ふだんと変わらない態度を保つことが大切です。受験生だからと特別扱いするより、お子さまも安心して学習に取り組めるのではないでしょうか。
先輩の声
両親が必要以上に勉強の話をせずに接してくれたおかげで、焦らずにラストスパートできました。
東京都立大法学部 M・S先輩(東京都・石神井高校出身)
勉強のやり方を任せてくれた
入試日が近づいてくると、お子さまが少し勉強を休んだだけで「ちゃんとやってるの?」と心配になるかもしれません。でも、お子さまは受験本番に向けて自分なりに努力している真っ最中。ましてや直前のこの時期は、本人が相談してこなければ、信じて任せましょう。
先輩の声
私のペースを尊重してくれて、勉強についてあまりうるさく言わないでくれたのがうれしかったです。
京都大文学部 N・S先輩(新潟県・新潟南高校出身)
受験生がイラッとした声かけ・気配りワースト3
「受験本番でベストな結果を出してほしい」という思いからかけた言葉でも、緊張感を抱えたお子さまがイラッとしてしまうことも。先輩大学生に聞いた「高校受験前にイラッとしてしまった保護者の言葉」ワースト3をご紹介します。
息抜き中に「勉強しなさい!」
アンケートでとくに多かったのがこの声。自分なりのペースでがんばっているのに、休んでいるタイミングで言われると、「ちゃんとやってるのに!」とイライラしてしまうのは、大人も同じですね。直前期はとくに気をつけましょう。
先輩の声
これから勉強しようと思っているときに「勉強しなさい」と言われたりすると、「わかってるのに!」と腹が立ちました。
東京学芸大教育学部 H・F先輩(埼玉県・越谷北高校出身)
必要以上に「がんばれ!」と言われた
受験直前期のお子さまは、すでに十分にがんばっています。家族に応援されるのはうれしいものですが、ピリピリしているときは、プレッシャーに感じられることも。「うれしい声かけ」にあるように、「がんばれ!」という言葉よりも「がんばっていることを認める」ことが大切な時期かもしれません。
先輩の声
「がんばって」と言われるのはきつかったです。「もうがんばってますが!?」という気持ちになって泣きそうになりました。情緒不安定でした。
北海道大文学部 K・S先輩(宮城県・仙台第三高校出身)
入試に関して勝手に判断された
お子さまにとって、高校受験は初めての体験。多かれ少なかれ、不安を抱いているものです。安心させようと、「安全校だから大丈夫」などと安易な言葉をかけたり、逆に少し高い目標をめざしているお子さまに「大丈夫なの?」と言ったりするのは、この時期は不安をあおるのでやめましょう。
先輩の声
出願直前の時期になって、「やっぱり私立も受けたら?」と言われたのはつらかった…。
岐阜大教育学部 M・N先輩(岐阜県・加納高校出身)
不安定な心を受け止めてあげて
気持ちがナーバスになる時期だけに、ふだんなら気にならないことに対して、過剰に反応してしまうこともあるのが受験生。それでもお子さまの心には、これまでの努力を見守ってくれた保護者の方への感謝があるはずです。入試本番まであと少し。お子さまの不安定な心を受け止めて、最後のがんばりを静かに見守ってあげましょう。