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【埼玉県】公立高校入試の過去問はいつから、何年分解けばいい?
中3の秋からは、過去問に挑戦する受験生も多いのではないでしょうか。
そこで、過去問演習の効果を最大限に引き出すために、取り組む際のポイントを以下にまとめました。
過去問演習は9月後半からスタート!
過去問の効果的な取り組み方は?
1.過去5年分に取り組む
出題傾向をつかみ、問題形式に慣れるためにも、過去5年分を解くことをめざしましょう。自分の弱点や苦手を把握し、克服することができます。
1点注意してほしいことがあります。2021年度入試は新型コロナウイルス感染防止による休校措置のため、学力検査の一部の出題範囲が削減され、中学1、2年での履修科目の出題が増えるなど例年の入試問題とは異なる出題傾向となりました。
とはいえ、2021年度入試で出題された範囲は2025年度入試でも出題範囲となります。2021年度入試の過去問も受験対策として役に立つのでしっかりと取り組みましょう。
私立高校を受験する場合は、受験校の過去問についても3年分は解き、出題傾向をつかみましょう。難関私立校では応用的な出題もあるので、公立の「学校選択問題」対策にもつながります。
2.国語と英語から取り組む
中3の秋は、必ずしも入試本番の“時間割”通りに取り組む必要はありません。数学や理科・社会は、学校で習っていない単元も出題されるので、まず国語と英語から取り組むとよいでしょう。ただし数学は演習量が必要なので、進研ゼミ教材などで先取り学習をし、早めに取り組みたいところです。理科や社会は12月頃からでもよいでしょう。
3.本番さながらに時間を計る
埼玉県の学力検査は1教科50分間です。50分間という時間の感覚を体に覚え込ませるためにも、きちんと時間を計って、本番さながらに集中して取り組みましょう。一定時間考えてもわからない問題は後回しにするなど、時間配分の練習も大切です。
教科 | 時間 | 配点 |
---|---|---|
国語 | 9:25~10:15 | 100点 |
数学 | 10:35~11:25 | 100点 |
社会 | 11:45~12:35 | 100点 |
理科 | 13:30~14:20 | 100点 |
英語 (リスニングテストを含む) | 14:40~15:30 | 100点 |
4.途中式や作図などは残す
計算問題の途中式や、図形問題の作図の跡などは、消さずに残しておきましょう。答え合わせの際、どこで間違えたのかが見つけやすくなります。また、配点の高い記述問題は部分点をもらえる可能性があります。「わからない」とあきらめて白紙にするのではなく、わかるところまででも書くクセをつけましょう。5.3回は解き直す
いちばん大事なのがコレです。解答・解説を読んで「何が理解できていなかったのか?」「どこをどう間違えたのか?」をしっかりと確認し、自分の力で解き直すことで力がついていきます。時間内に満点が取れるようになるまでやることが理想ですが、少なくとも3回は繰り返し行うことがおすすめです。同じような問題が出題されたときに、正解できるようにしていきましょう。
解き直しまで含めると、1教科を1年分取り組むのに約2時間かかります。つまり、5教科1年分を取り組むのに、2時間×5教科=10時間、それを3回繰り返したとしたら30時間、さらにそれを5年分しようとすると150時間かかるということになります。
7割以上の進研ゼミの先輩が「中3の10月以前から取り組むのがよい」と答えています。過去問にしっかりと取り組むためには、大変時間がかかるので、計画的に進めていきましょう。
過去問に取り組むときは年度別平均点を目安に
過去問を解くときの目安の1つは、「年度別」の受検者平均点です。2024年度入試の学力検査問題で、英語が7.6点と昨年度から大きく平均点が上がりました。
このように平均点は、出題内容やレベルによって、毎年変わります。過去問に取り組むときは、それぞれの年度の平均点(下表)を目安にしましょう。そして入試本番までに、志望校の目標点が取れるようにしましょう。
学力検査問題 | 学校選択問題 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
教科 | 国語 | 社会 | 数学 | 理科 | 英語 | 数学 | 英語 |
2024年度 | 58.1 | 65.7 | 51.7 | 51.6.5 | 53.4 | 50.2 | 54.8 |
2023年度 | 57.1 | 64.1 | 55.8 | 58.2 | 45.8 | 50.5 | 56.7 |
2022年度 | 62.9 | 52.9 | 48.0 | 52.5 | 52.6 | 42.6 | 58.3 |
2021年度 | 68.7 | 62.6 | 62.2 | 56.2 | 51.4 | 56.0 | 61.6 |
2020年度 | 57.2 | 55.4 | 67.9 | 51.1 | 52.2 | 55.2 | 58.9 |
各教科の「採点の手引(正答と配点)」が、<埼玉県立総合教育センター>Webサイト内「入試情報」の「過去の入学者選抜学力検査」で確認ができます。平均点に達しなかった教科については、対策する際の参考にしてみてください。
各高校ごとのゼミで合格した先輩の中学校の成績や学力検査の点数がわかる「内申点・入試当日点(公立)」データ、入試問題の出題傾向分析、受験対策の解説動画「47都道府県別高校入試セミナー」も参考にしましょう。
難度の高い「学校選択問題」の過去問対策は?
下記の22校では、数学と英語において、問題の一部に応用的な内容を含む「学校選択問題」が実施されます。
浦和(県立)、浦和第一女子、浦和西、大宮、春日部、川口北、川越(県立)、川越女子、川越南、熊谷、熊谷女子、熊谷西、越ケ谷、越谷北、所沢、所沢北、不動岡、和光国際、蕨、浦和(市立)、大宮北、川口市立 |
とくに数学は、学力検査問題よりも応用的な力を測る問題が多く難しいので、十分な対策が必要です。まずは、2022~2024年度入試の「学校選択問題」3年分に取り組みましょう。
さらに東京都の都立高校入試で実施されている<自校作成問題>も、応用的な内容を含む入試問題です。立川高校や新宿高校などのWebサイトで、過去問と解答が入手できますので、これらに取り組むのもオススメです。
進研ゼミ『中三受験講座』の「最難関挑戦コース」と「難関挑戦コース」の<受験レッスン><受験Challenge>9月号~12月号では、全国の入試過去問から、「学校選択問題」と同レベルの問題を精選し、演習できるようになっています。ぜひ難度の高い、さまざまな入試問題に取り組んで、得点力をつけていきましょう。
また、詳しい解答・解説がついた都道府県別「入試過去問徹底解説」(8月号)と「最新入試過去問徹底解説」(10月号)をお届けします。ぜひご活用ください。