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私立高校の「延納制度」について知りたい
公立高校の併願校として私立高校を受験する場合、合格しても、その私立高校に進学しない可能性もあるため、入学金などを納入する必要があるか、非常に気になるところです。
私立高校には、「入学手続き時納入金」の支払いを、公立高校の合格発表後まで待ってもらえる「延納制度」があるのをご存じでしょうか?
私立高校の延納制度とは
延納制度とは、私立高校における入学手続きの際に、公立高校の合格発表後まで、入学金や学費などの納入金の全部または一部を待ってくれる制度です。
通常は、私立高校に合格した場合、入学金や学費などの一部を期限までに納入しなければ、入学意志がなく辞退したものと見なされてしまいます。
しかし、この制度がある私立高校の場合、公立高校入試の結果を待ってから、入学金などを納めればよいのです。
さまざまな延納制度
私立高校に合格した場合の入学手続きを大まかに分けると下記の表のようになります。
パターン1は、合格した場合は入学手続き時に納入金を支払う必要がある高校。納入期限は合格発表の数日後という高校が多いです。延納可能な高校でもコースによっては延納不可という高校もあるので気をつけましょう。
パターン2は、延納可能だが前納金の支払いや延納手続きが必要な高校。
前納金とは、「公立高校合格発表日前に手続きをする場合、入学金の一部などを納入する必要があるときに支払う金額」を意味します。
前納金の支払いと延納手続きを期限内に行えば、公立高校の合格発表まで、入学金の一部などの納入を待ってくれます。第1次納入日に入学金などの一部を、第2次納入日に残金を支払うなど複数回に分けて納入する必要があります。延納手続きを期限内に済ませないと、その後の手続きができなくなる高校もあるので注意が必要です。
パターン3は、前納金の支払いは必要ないが、延納手続きのみ必要とする高校。パターン2と同様、手続きを行わないと合格取り消しとなる場合があるので手続きの期限はしっかりと確認するようにしましょう
パターン4は、前納金の支払いも延納手続きも不要な高校。公立高校の合格発表日後に入学手続き日が設定されている場合が多いです。
入学手続きについても事前に確認を
納入金の延納、返還制度の有無や納入期限は、私立高校によって異なります。パターン2が多かったり、ほとんどの高校がパターン4であったりと、地域によっても入学手続きの傾向が異なりますので、受験校を決める段階までに、高校の説明会やWebサイト、入試要項などで必ず確認しておきましょう。