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【大阪府】2025年度(令和7年度)公立高校 一般入学者選抜 倍率速報

大阪府教育委員会は、2025年度(令和7年度)公立高校一般入学者選抜の志願者数(令和7年3月7日午後2時(締切数))を発表しました。学力検査等は3月12日(水)に実施され、合格者発表は3月21日(金)となります。
※一般入学者選抜(全日制高校)の情報となります。
※志願者数÷募集人員で算出する「競争率」を、この記事では「倍率」と表記しています。

各高校の学校全体の志願者数、倍率の状況と前年度との差などについて解説します。

【大阪府】2025年度(令和7年度)公立高校 一般入学者選抜 倍率速報

全日制高校の倍率は1.02倍で、前年度の1.05倍よりさらに低下

2025年度(令和7年度)の入試を受けた大阪府公立中学校卒業予定者の数は、前年度と比べて1,130人減少し、公立高校募集人員は1,539人の減となりましたが、これに対して公立高校全日制志願者数(学校全体の志願者数)は前年度と比べて2,376人の減となりました。全日制高校の倍率は1.02倍、中でも普通科(普通科単位制を除き、専門学科を併置する高校を含む)の倍率は1.01倍と、大きく低下した前年度からさらに低下しました。
大阪府では、私立高校等の授業料無償化制度の拡充が進められており、所得制限の撤廃や府外の私立高校等に通う生徒も対象とするなどの新制度が、2024年度の高校3年生から段階的に適用されています。このような背景もあって、公立高校の志願者数の減少が続いているものと考えられます。

一般入学者選抜(全日制高校)募集人員と学校全体の志願者数・倍率
項目2025年度
(令和7年度)
2024年度
(令和6年度)
前年度との差
公立中学校卒業予定者数65,71066,840-1,130
募集人員(A)33,25034,789-1,539
学校全体の志願者数(B)34,00336,379-2,376
学校全体の倍率(B)÷(A)1.021.05-0.03
普通科の倍率*1.011.03-0.02

普通科は、春日丘高校1.46倍、山田高校1.36倍、泉陽高校1.32倍などが高倍率

下表で「前年度との差」は、2025年度の学校全体の志願者数と2024年度の学校全体の志願者数との差を示したものです。2025年度も2024年度と同様に、普通科で最も倍率が高かったのは春日丘高校となりました。周辺の茨木高校、豊中高校など文理学科を設置する高校の倍率が高く、それらの高校を志望していた生徒が志望校を変更して志願するケースも多いため、例年高倍率になっています。山田高校は前年度に減少した反動もあって、2025年度は41人増となりました。旭高校は、2022年度(令和4年度)に開校した桜和高校や私立高校などの影響もあって志願者数がやや減少していましたが、2025年度は54人増と大きく戻しています。東高校は近年倍率が高かったことの反動もあり、2025年度は67人の減となっています。
全体としては、公立高校から各地域の私立高校の専願などに志願者が移動したケースも多いと考えられますが、倍率が高い高校は都心の高校や旧第1学区など北部の高校が多くなっており、この傾向は今後も続くものと考えられます。

普通科を設置する高校で倍率が高い高校
高校名学科名募集人員学校全体の志願者数前年度との差学校全体の倍率
春日丘高校普通科32046761.46
山田高校普通科360488411.36
泉陽高校普通科320423-211.32
吹田東高校普通科320420291.31
旭高校普通科240387541.24
国際文化科72
夕陽丘高校普通科28034411.23
清水谷高校普通科32039041.22
東淀川高校普通科26432101.22
市岡高校普通科単位制280340141.21
三島高校普通科360434151.21
北千里高校普通科32038481.20
桜塚高校普通科360433251.20
池田高校普通科360429-141.19
東高校普通科200372-671.18
理数科80
英語科36
刀根山高校普通科360420181.17
山本高校普通科280328351.17
牧野高校普通科28032481.16

専門学科では、豊中高校(文理学科)1.49倍、四條畷高校(文理学科)1.44倍などが高倍率

例年どおり、文理学科を設置する高校の倍率が高くなっています。豊中高校は例年どおりの高倍率になりましたが、これまで高倍率が続いた高津高校は97人減・1.29倍、茨木高校は46人減・1.36倍、また三国丘高校は52人減・1.31倍と、久しぶりに落ち着きました。
一方で、四條畷高校は91人増・1.44倍と大幅に増加しており、高倍率になる都心の文理学科を敬遠して、四條畷高校に移動した(または戻った)生徒が多かったものと考えられます。また、2022年度の開校以来2年間順調に倍率を堅持した桜和高校は、2024年度に0.98倍と落ち着いたものの、その反動もあって2025年度は79人増・1.31倍と一気に増加しています。私立高校などへの志願者の移動が進み、公立高校全体の倍率が低下するなかで、2025年度は例年高倍率の高校を敬遠して他校に移動する動きが一部で見られました。
このように、数年のサイクルで志願者数は増えたり減ったりを繰り返す傾向にあり、倍率も毎年変化します。中学校においても入試直前の進路希望調査の結果(志望者数・倍率など)によって進路指導が行われることも多く、入試の直前になって志望校が変更になることもあります。志望校を検討する際には、第一志望の高校を中心に考えつつ、幅広い高校の学校説明会や体験入学などに参加しておくことをお勧めします。

専門学科のみ設置する高校・総合学科を設置する高校で倍率が高い高校
高校名学科名募集人員学校全体の志願者数前年度との差学校全体の倍率
豊中高校文理学科360538-261.49
四條畷高校文理学科360519911.44
茨木高校文理学科360488-461.36
千里高校総合科学科155419-61.34
国際文化科157
桜和高校教育文理学科240315791.31
三国丘高校文理学科320419-521.31
高津高校文理学科360464-971.29
北野高校文理学科320407-11.27
生野高校文理学科360455-411.26
住吉高校総合科学科158394-221.26
国際文化科154
柴島高校総合学科24029701.24
天王寺高校文理学科360437301.21
今宮高校総合学科24028511.19
大手前高校文理学科360430-61.19
岸和田高校文理学科320377-181.18

高校・学科ごとに、募集人員、学校全体の志願者数・競争率などが一覧で発表されています。
詳しくは、大阪府教育委員会のWebサイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

浅野 剛

あさの たけし

浅野 剛

進研ゼミ 高校受験総合情報センター長

元大手進学塾高校入試担当部長、入試情報統括を歴任。30年以上にわたって受験指導を行い、多数の生徒を志望校に合格させてきた高校受験のエキスパート。現在は、中学生・保護者向けオンラインセミナーの講演をはじめ、中学校での進路講演なども担当。

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