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【鳥取県】DXハイスクールって何?採択校はどこ?
2024年度からスタートした高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)。DXハイスクールとは何か、またDXハイスクール採択校ではどのような取り組みが行われるのかについてご紹介します。
DXハイスクールとは
2022年5月に開かれた教育未来創造会議において、自然科学分野を専攻する学生の割合を5割程度まで引き上げることが目標として掲げられました。大学ではデジタル・グリーン等の成長分野の高度専門人材育成のため、理系学部の新設や定員増が行われています。その政策効果を最大限発揮するために、高校ではデジタル等の成長分野を支える人材の育成強化が求められています。高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)は、情報・数学等の教育を重視するカリキュラムやICTを活用した文理横断的・探究的な学びの強化などに必要な環境整備の経費を文部科学省が主導して支援する新たな取り組みです。これにより、採択校からデジタル等成長分野の学部・学科への進学者が増加することが期待されています。
どのような高校が採択校に?
交付申請を行った全国の公立・私立高校の中から、採択基準をもとにした得点の上位の高校から採択校が決められます。2024年度は1,010校が採択されました。採択校となるための具体的な取り組みとしては、「情報Ⅱや数学Ⅱ・B、数学Ⅲ・C等の履修推進(遠隔授業の活用を含む)」や「デジタルを活用した文理横断的・探究的な学びの実施」などの採択基準をクリアする必要があります。採択校には環境整備費として各校1,000万円(上限)の補助金が交付され、その補助金をもとにデジタル人材育成のための設備の配備や人材確保などを行います。
なお、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定校(経過措置校、認定枠を含む)は、本事業の対象外です。
鳥取県採択校一覧
2024年度鳥取県の採択校は8校です。
設置区分 | 高校名 |
---|---|
公立 | 青谷高校 |
公立 | 倉吉西高校 |
公立 | 倉吉農業高校 |
公立 | 鳥取湖陵高校 |
公立 | 鳥取東高校 |
公立 | 米子工業高校 |
公立 | 米子西高校 |
公立 | 米子南高校 |
DXハイスクールの取り組み
DXハイスクールの取り組み内容をご紹介します。
大学や企業との連携
DXハイスクールとして採択された高校では、大学研究機関の協力のもとデジタル系のカリキュラムの開発、導入や、大学と連携してさまざまな学習の研究を行っています。また、デジタル人材開発会社やコンサルティング企業と連携し、デジタルを活用したプロダクトの企画・制作、専門企業による教員向け研修などを行う高校もあります。このように大学や企業の協力を得ながら、より専門的な学習や実践的な取り組みが行われています。
学科・コース新設
DXハイスクール採択校として求められる取り組みの中に、「情報・数学等を重視した学科への転換、コースの設置」があります。採択校の中には普通科に文理横断的な学びができるコースを設置したり、「理数探究」などの新学科設置を予定している高校があります。また、高性能なICT機器を導入することによって、「ドローン講座」などを実施する取り組みもみられます。
デジタルラボの設置
DXハイスクールの一部の採択校では、「デジタルものづくりラボ」や「ITラボ」を設置し、ハイスペックPCや3Dプリンターなど高性能なICT機器を使ってロボットを製作し、「ロボコン」などのコンテストに出場しています。また、ラボを地域住民に開放することによって地域との交流を行うなどの課外活動も活発に行っています。
高校ごとの具体的な取り組みは、各高校のWebサイトでご確認ください。
志望する高校・学科で専門的な学びを
理数系教育に力を入れる高校としてまず思い浮かぶのが、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校です。SSH指定校は理数科や普通科を設置する進学校が多く、進学も狭き門となっています。
一方、DXハイスクールは理数系学科、普通科だけでなく、総合学科や工業、商業、農業、水産などの専門学科を設置するさまざまな高校が採択校となっているため、志望校の選択肢が広がります。最新の設備が整った環境で興味のある学科の学びができるチャンスです。気になるDXハイスクール採択校の設備や取り組み内容を高校のWebサイトや学校説明会などに参加して確認してみましょう。