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【神奈川県】私立高校受験で知っておくべき「出願基準」

私立高校の入試は、公立高校よりも前に実施されます。公立高校が第一志望でも、「この高校なら通いたい」と思える私立高校に合格しておくことで、自信をもって公立高校受験に臨むことができます。
そのために押さえておきたいのが「私立高校の入試のしくみ」。私立高校の入試制度にはいくつかの選抜方法があります。公立高校との併願が可能な入試制度や選抜方法を早めに確認し、対策を立てておくことが大事です。

【神奈川県】私立高校受験で知っておくべき「出願基準」

公立高校第一志望者の多くが受験するのが、私立高校一般入試の「書類選考」や「併願」

神奈川県の私立高校の入試は、大きく分けると推薦入試と一般入試の2種類があり、公立高校を第一志望とする人の多くが、一般入試の「書類選考」や「併願」制度を利用します。

「書類選考」とはその名のとおり、中学校の調査書などの書類のみで合否を決める選抜方法です。学力試験がないため、最近はこの選考方式を選ぶ人が増えています。書類選考には他校の受験ができない「単願(専願)」と、他校の受験も可能な「併願」があります。

一般入試の「併願」では学力試験が実施されますが、内申点などが基準に達し、中学校の先生と私立高校の先生との事前相談が行われれば、不合格になる可能性はほぼありません。

神奈川県 私立高校の入試制度一覧
選抜方法 内申点等の
基準
学力検査 他校との併願受験 2024年度実施校例
推薦入試 あり 原則なし 他校を受験できない 一部の難関校を除くすべての私立高校
一般入試
(書類選考)
単願(専願) あり なし 他校を受験できない 法政大学第二高校、法政大学国際高校グローバル探究コースなど
併願 あり なし 公立高校を受験できる 鎌倉学園高校、桐蔭学園高校、鎌倉女子大学高等部など
ほかの私立高校を受験できる場合もある
一般入試
(書類選考以外)
単願(専願) あり あり 一般的には他校を受験できない 鎌倉女子大学高等部(プログレスコース)など
併願 あり あり 公立高校を受験できる ほとんどの私立高校
ほかの私立高校を受験できる場合もある
オープンなど なし あり 何校でも受験できる ほとんどの私立高校

オープン以外は内申点などの出願資格があることが多い

多くの学校で、推薦入試、書類選考、一般入試(併願)ともに出願資格を設けています。出願資格の内容は高校によってさまざまですが、大きく3つのポイントがあります。

(1) 出席状況
「3年間の欠席合計日数が20日以内」など、出席状況に条件がある場合があります。

(2) 内申点の基準
「5教科の評定合計が20以上」「9教科の評定合計が40以上」など、内申点に基準が設けられている場合があります。基準は5教科や9教科、中2と中3の合計のみなどさまざま。「9教科の中に1がないこと」などといった条件があることもあります。

(3)検定などの取得状況
英語の検定などで一定級以上の級やグレードを取得している場合や、生徒会活動、部活動の成績等により加点されることがあります。

私立高校の出願基準例

桐蔭学園高校
出願基準 ◆一般入試(プログレスコース)
1~4すべて満たしていること
1.5教科の評定の合計「25」または9教科の評定の合計「44」以上
2.英検®準2級以上の資格(TOEFL®・TOEIC®はこれに準ずる)を有する生徒、数学検定において準2級以上の資格を有する生徒は、5教科の評定の合計が24 以上。または9教科の評定の合計が42 以上
3.中1~3年の11月末までの期間で欠席日数の合計が25日以内
4.中3の5段階評定において、9教科で「1」がないこと。10段階評定の場合は、9教科で「1」および「2」がないこと
日本大学高校
出願基準 ◆一般入試
中3の前期(1学期)または12月上旬までの成績が1~3ともに満たしていること
1. 9教科すべての5段階評定が「3」以上
2. 次のいずれかを満たしていること
(1) 5教科の5段階評定の合計が「23」以上で、9教科の5段階評定の合計が「39」以上
(2) 英検Ⓡ準2級以上で、5教科の5段階評定の合計が「22」以上と9教科の5段階評定の合計が「38」以上であること
3.欠席日数が 3 年次11月末時点で各学年 10日以内
桜美林高校【東京都】
出願基準 ◆併願優遇入試(特別進学コース)
1~4すべて満たしていること
1.5教科の評定の合計「23」以上または9教科「41」以上
2.英語の成績「4」以上
3.9教科に「1」・「2」がないこと
4.中学3か年の欠席が20日以内または、中学3年時の欠席が10日以内(11月末日まで)

私立高校を志望する場合は、自分の内申点などが出願資格を満たしているかどうかを確認することが必要です。神奈川県では、中3の秋に三者面談で中学校の先生と確認を行い、その後12月15日以降に中学校の先生と私立高校の先生とで「事前相談」が行われます。この事前相談をすることで合格の可能性が高くなります。

一方、一般入試のオープンでは内申などの出願資格はなく、当日の試験結果のみで選抜されるので、だれでも受験することができます。「より進学実績のよい私立高校にチャレンジしたい」という受験生はオープン入試に挑戦することが多いようです。

学校説明会などをチェックし、早めの情報収集を

夏から本格的に開催される学校説明会。個別相談などでは自分の成績が志望校の出願基準を満たしているかどうか確認できる場合もあります。高校が実施する学校説明会などに参加して気になる高校の入試情報を収集し、併願校選びの参考にしましょう。

※高校で実施される説明会等の情報は、各高校のWebサイトでご確認ください。

出願基準などのご相談は<保護者向け 個別相談ダイヤル>へ!

「気になるあの高校の出願基準はどれくらいだろう」、「今の成績で、どのあたりの私立高校の併願を受験することができるだろうか」など、私立併願校を選ぶ際の、不安や疑問の声が毎年多くの方からあがります。そんな不安や疑問は、ぜひ「進研ゼミ」の<保護者向け 個別相談ダイヤル>へご相談ください。豊富なデータをもとに、専門のアドバイザーが第一志望校から私立併願校まで志望校決定のアドバイスをします。

この記事を書いた人

神奈川県入試分析担当

神奈川県入試分析担当

進研ゼミ『中学講座』

神奈川県の高校入試分析を担当しています。進研ゼミのサービスをフル活用して志望校に合格できるよう、受験生と保護者に役立つ情報を提供していきます。

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