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【広島県】2025年度(令和7年度)公立高校 一次選抜 倍率速報(志願変更後)
広島県教育委員会は、2025年度(令和7年度)公立高校入学者選抜一次選抜の最終志願状況を発表しました。
※とくに記載がない場合、全日制課程本校の情報です。
※この記事中の「募集定員」は、併設型中学校からの入学予定者及び連携型中高一貫教育に関する選抜の志願者数を入学定員から除いた人数です。

広島県公立高校の全日制(本校)の志願倍率は0.98倍
中3生徒数の減少以上に志願者数が減少
2025年度(令和7年度)に広島県で公立高校一次選抜を実施する高校は、84校142学科・コース(前年度と同数)で、募集定員は14,668人(前年度14,660人)、志願者数は14,417人(前年度14,739人)で、最終志願倍率は0.98倍(前年度1.01倍)で、1倍を切りました。
公立高校受検者の母体となる公立中学3年の生徒数は、前年度と比べて120人の減少ですが、公立高校志願者はその減少数はそれを上回る322人。その結果、いわゆる“定員割れ”という状況になりました。

募集定員の約9割を占める学科で志願倍率が下がった
学科別に見ると、工業科、看護科、福祉科を除くすべての学科が前年度よりも志願倍率を下げる結果に。志願倍率が上がった3学科の募集定員は全体の約1割にすぎず、募集定員の9割を占める学科で倍率が下がったことが、全体の平均志願倍率の低下に影響したと考えられます。
2025年度募集定員 | 志願倍率 | 前年度差 | ||
---|---|---|---|---|
2025年度 | 2024年度 | |||
普通科 | 8,599 | 1.03 | 1.06 | -0.03 |
地域社会学科 | 240 | 1.09 | ― | ― |
農業科 | 589 | 0.67 | 0.70 | -0.03 |
工業科 | 1,440 | 0.83 | 0.75 | 0.08 |
商業科 | 1,160 | 0.88 | 1.00 | -0.12 |
家庭科 | 240 | 0.70 | 0.81 | -0.11 |
看護科 | 40 | 1.65 | 1.20 | 0.45 |
福祉科 | 40 | 0.43 | 0.40 | 0.03 |
体育科 | 80 | 0.98 | 1.00 | -0.02 |
国際科 | 20 | 1.00 | 1.03 | -0.03 |
総合学科 | 2,200 | 1.04 | 1.05 | -0.01 |
小計 | 14,668 | 0.98 | 1.01 | -0.03 |
広島国泰寺高校普通科は1.72倍の高倍率!2025年度の志願動向
広島市内の競争は他地域と比べると厳しめ
広島市内の公立高校の平均志願倍率は1.17倍で、広島市以外の0.87倍と比べると高く、広島市内の競争の厳しさは例年と同様となりました。
広島県全体で志願倍率が1.20倍を超えた高校・学科・コースは以下の通りで、すべて広島市内の高校でした。
高校 | 学科【コース】 | 志願倍率 | 前年度差 | |
---|---|---|---|---|
2025年度 | 2024年度 | |||
広島国泰寺高校 | 普通 | 1.72 | 1.49 | 0.23 |
広島皆実高校 | 衛生看護 | 1.65 | 1.20 | 0.45 |
広島皆実高校 | 普通 | 1.60 | 1.36 | 0.24 |
広島観音高校 | 総合学科 | 1.51 | 1.34 | 0.17 |
舟入高校 | 普通 | 1.36 | 1.04 | 0.32 |
基町高校 | 普通【創造表現】 | 1.35 | 1.08 | 0.27 |
高陽東高校 | 総合学科 | 1.33 | 1.21 | 0.12 |
舟入高校 | 普通【国際コミュニケーション】 | 1.33 | 1.18 | 0.15 |
沼田高校 | 普通 | 1.29 | 1.20 | 0.09 |
広島工業高校(市立) | 自動車 | 1.28 | 1.10 | 0.18 |
広島井口高校 | 普通 | 1.23 | 1.21 | 0.02 |
広島工業高校(市立) | 情報電子 | 1.23 | 1.23 | 0.00 |
広島国泰寺高校 | 普通【理数】 | 1.23 | 1.06 | 0.17 |
広島商業高校(県立) | 情報ビジネス | 1.20 | 1.09 | 0.11 |
広島国泰寺高校の高倍率は好調な進学実績と新制服人気が要因か
2月10日時点(志願変更前)の志願倍率(1.88倍)から下がったものの、最終志願倍率も1.72倍と高倍率となった広島国泰寺高校。2024年度(1.49倍)と2023度(1.52倍)と比べて、大きく倍率が上がりました。
要因として考えられるのは、進学実績が好調であることや、2024年度から新しくなった制服の人気も、2025年度の志願者増につながったと見られます。
広島皆実高校普通科や舟入高校などは前年度の反動で大きく上昇の可能性
高校入試においては、高倍率の翌年に倍率が低下したり、低倍率の翌年は倍率が上昇したりする“反動”の現象がよく見られます。
例えば広島皆実高校普通科は、1.56倍(2023年度)→1.36倍(2024年度)→1.60倍(2025年度)で、2023年度と比べて低倍率だった2024年度の反動で、2025年度の志願倍率が上昇したと考えられます。
また舟入高校においては、普通科も普通科国際コミュニケーションコースも同様の傾向が見られました。
基町高校普通科は1.13倍で比較的穏やかな入試に
上の表に記載がない基町高校普通科は、2月10日時点の志願者数が429人だったのに対し、最終志願状況では363人で、66人減少という結果に。志願倍率は1.13倍となり、2024年度1.29倍、2023年度1.25倍と比べると低く、比較的穏やかな入試となりました。
上記以外の高校の倍率は、ページ下にある「関連リンク」から広島県教育委員会のWebサイトをご確認ください。
※チャレンジパッドではアクセスできません。
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この記事を書いた人

広島県入試分析担当
進研ゼミ『中学講座』
広島県の高校入試分析を担当しています。進研ゼミのサービスをフル活用して志望校に合格できるよう、受験生と保護者に役立つ情報を提供していきます。