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高校入試、なぜ過去問を解くの?
過去問とは、入試で過去に出題された問題のことを指します。「過去に一度出た問題」をなぜ解く必要があるのか、過去問演習が大事な理由について説明します。
苦手・弱点のあぶり出し
過去問を解くいちばんの目的は、「苦手や弱点をあぶり出す」こと。「解けない問題」イコール自分の弱点なので、そこを中心に復習することで、苦手をつぶしながら入試本番での得点力をどんどん伸ばしていけるのです。
逆に考えると、入試直前まで過去問を解かないままだと、自分の苦手を発見する時期が遅れて、弱点克服の時間が足りなくなってしまいます。また、過去問は何度も解き直しをすることも大切です。入試直前だとその時間も取れなくなってしまうので、早い時期から取り組み始めるのがおススメです。
入試問題の傾向をつかむ
高校入試の問題は、中学3年間の学習範囲から出題されます。ただし、授業で習った内容を中心に問われる定期テストとは異なり、初めて見る文章や図表を用いた問題や、履修学年・分野をまたぐ融合問題も出題されます。
また、「同じ問題が出題されることはないから解いても意味がない」わけではありません。入試問題は基本、各都道府県の教育委員会が作成します。出題の方針が大きく変わることはあまりないので、数年分を解いて傾向をつかむことが大切です。
最新3年分を中心にできれば5年分に取り組んで、よく入試に出る分野や形式など、入試問題の傾向をつかんで作戦を立てましょう。
『本番モード』に慣れる
どれだけ受験勉強に励んでいても、「試験開始のチャイムが鳴った瞬間、頭が真っ白になった」「解答欄がずれていた…」などのハプニングはあるものです。なぜそのようなことが起こるのでしょうか。
学校の定期テストは、いつもの教室で、知っている先生やクラスメイトのいる中で受けます。しかし、入試本番は、慣れない試験会場で、たくさんのライバルがいる中、限られた時間内で解かなければなりません。
入試本番で得点するためには、問題を解く力をつけるだけでなく、「実力を発揮できる」状態にしておくことが大切なのです。それは一朝一夕に身につくものではなく、「どれだけ本番に近い環境で練習を積んできたか」によって培われる力です。
本番に強いタイプの人でも、志望校に合格したい気持ちが強いほど、緊張するものです。入試本番に100%に近い実力を発揮できるよう、『本番モード』で予行練習する機会を多く作ることが大切です。それにうってつけなのが、過去問に取り組むことなのです。
過去問はどうやって入手するの?
過去問は、市販の過去問集が販売されているほか、公立高校の入試問題は、都道府県の教育委員会などからインターネット経由でダウンロードすることもできます。
進研ゼミ『中三受験講座』では、詳しい解答・解説がついた都道府県別「入試過去問徹底解説」(8月号)と「最新入試過去問徹底解説」(10月号)をお届けします。過去3年分の入試問題で実戦力を身につけられます。ぜひご活用ください。
秋から過去問を解き始めましょう
できるだけ多く練習をするためにも、過去問演習は中3の秋から始めましょう。スタートする時期や、過去問を使って確実に実力を身につける方法などは以下の記事でお伝えしています。