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【大阪府】2024年度 高校入試結果 最近の志願動向の特徴とは

大阪府の入試について、2024年度(令和6年度)の公立高校一般入学者選抜の結果も踏まえて解説します。

【大阪府】2024年度 高校入試結果 最近の志願動向の特徴とは

全体の競争率が低下

2024年度の公立高校(全日制)の学校全体の競争率は1.05倍で、前年度の1.13倍より0.08ポイント低下しました。
2024年度の公立中学校卒業予定者数が、前年度より331人減少しており、学校全体の志願者数の減少にも影響していると言えます。一方、競争率の分母にあたる募集人員の数は前年度より509人増加しています。受験生の数が減っているにもかかわらず、募集人員が増えていることが、学校全体の競争率低下の要因です。
ただし、公立中学校の卒業予定者数の減に比べ、学校全体の志願者数の減の幅が大きくなっています。志願者数減は公立中学校卒業予定者数の減だけが理由ではありません。

2024年度・2023年度の公立高校一般選抜(全日制) 募集人員、学校全体の志願者数・競争率等
項目 2024年度 2023年度 2024年度と2023年度の差
公立中学校卒業予定者数 66,840 67,171 -331
募集人員(A) 34,789 34,280 509
学校全体の志願者数(B) 36,379 38,754 -2,375
学校全体の競争率(B)÷(A) 1.05 1.13 -0.08

私立高校専願志願者の増加

2024年度の公立高校入試の志願者数の減のもう1つの理由として考えられるのは、私立高校専願志願者の増加です。2024年度は、前年度より私立高校専願志願者数が1,524人増加しました。これは、2024年度から3か年で段階的に始まる大阪府の「私立高等学校等授業料支援補助金制度」の拡充が背景にあると思われます。
大阪府の「私立高等学校等授業料支援補助金制度」ついては、記事の後半でも取り上げています。

私立高校外部応募の専願者数
2024年度 2023年度 2024年度と2023年度の差
19,994 18,470 +1,524

一部の公立高校では依然高い競争率

例年競争率の高い文理学科設置校も、前年度と比べると全体的に競争率が下がりました。しかし、低下してもなお競争率は高く、豊中高校、高津高校では、1.50倍超えで、厳しい入試となりました。文理学科をはじめとする競争率の高い公立高校を志願する人は、引き続き、1点でも多くの内申点獲得と学力検査でしっかりと得点することが必要です。

2024年度公立高校一般選抜 文理学科 競争率
高校名募集人員志願者数競争率前年度の競争率
豊中高校3605641.571.56
高津高校3605611.561.44
茨木高校3605341.481.51
三国丘高校3204711.471.59
生野高校3604961.381.48
北野高校3204081.281.26
岸和田高校3203951.231.31
大手前高校3604361.211.36
四條畷高校3604281.191.46
天王寺高校3604071.131.17

「進研ゼミ」では、大阪府で文理学科設置校など、C問題を実施する難関校をめざす中学生とその保護者向けに「難関校対策セミナー」を開催しています。4月には難関校に合格するための合格戦略について、7月にはC問題ではどのような力が求められているか、またその対策法について教科別に解説しています。録画でもご覧になれますので、難関校をめざす方はぜひご視聴ください。

拡充する「私立高等学校等授業料支援補助金制度」で幅広い志望校選択が可能に!

大阪府では、従来からあった「私立高等学校等授業料支援補助金制度」の拡充が決まり、2024年度より、私立高校等の授業料が段階的に世帯年収などに関わらず無償化されることになりました。今回の制度改正の大きなポイントは以下の3点です。

1.所得や世帯の子どもの人数にかかわらず、授業料を無償化
2.2024年度の高校3年生から段階的に適用し、2026年度に全学年で授業料を完全無償化
3.大阪府が指定する府外の対象学校に通う生徒の授業料も無償化の対象

入学年度ごとの私立高校等の授業料無償化制度の適用時期と内容
入学年度(現学年) 適用時期と内容
2024年度入学(現高1) 高校1年生時:年収や子どもの人数により支援内容が異なる
高校2年生時:授業料63万円まで無償
高校3年生時:無償
2025年度入学(現中3) 高校1年生時:年収や子どもの人数により支援内容が異なる
高校2年生時から:無償
2026年度以降入学(現中1・2) 高校1年生時から:無償

私立高校等の授業料無償化制度について、詳しくは大阪府教育庁私学課のWebサイトでご確認ください。

自分に合った進路を選ぶために、早めの情報収集と内申点対策を!

進路の選択肢が増えてきている昨今だからこそ、早めに情報収集を始め、慎重に志望校検討をしましょう。
そして志望校合格のためには、中1・2の頃からの中学校の成績をしっかりと獲得していくことがとても重要です。公立高校入試では中1から中3の成績が内申点となります。今から対策をしておきましょう。内申点を少しでも多く取れていれば、いざ受験校を決めるときに、志望校をあきらめずにすみます。「受験はまだ先」と考えず、コツコツと学力を伸ばしておきましょう。
「進研ゼミ」では、今後もオンラインセミナーや<高校入試情報サイト>でのニュースなどで大阪府の最新入試情報や高校情報などで役立つ情報を発信していきますので、ぜひご活用ください。志望校合格まで一緒に頑張りましょう!

この記事を書いた人

大阪府入試分析担当

大阪府入試分析担当

進研ゼミ『中学講座』

大阪府の高校入試分析を担当しています。進研ゼミのサービスをフル活用して志望校に合格できるよう、受験生と保護者に役立つ情報を提供していきます。

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