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【千葉県】2023年度:公立高校入試分析-入試結果はどうだった?

1回型の入試となって3年目の千葉県公立高校入試。2023年度(令和5年度)入試の結果を解説します。

※この記事は、千葉県公立高校「一般入学者選抜」のうち全日制課程の本検査について記載しています。
※2023年度は令和5年度、2022年度は令和4年度、2021年度は令和3年度、2020年度は令和2年度、2019年度は令和元年度(平成31年度)です。

【千葉県】2023年度:公立高校入試分析-入試結果はどうだった?

千葉県の公立高校志願率は70%程度

千葉県過去5年間の公立高校志願率(全日制)

千葉県の公立中学に通う中3生徒数は、2021年度に大きく減少しましたが、それ以降はほぼ変わらず、2023年度は約4.9万人。2023年度の公立高校志願者数は約3.5万人でした。
過去5年間の公立高校志願率を見ると、入試制度の変更があった2021年度に大きく下がりましたが、2022年度以降は微増。千葉県の “公立高校離れ”は下げ止まり傾向と言えます(※1)。

2023年度も多くの不合格者が出る厳しい入試だった

千葉県公立高校の合格者数と不合格者数

千葉県の公立高校入試は例年、公立高校の募集人員を志願者数が大きく上回ります。つまり、公立高校を志望しても、残念ながら合格できない生徒が多くいる、大変厳しい入試と言えます。
2023年度も例外ではなく、千葉県全体では約3,800人が不合格に。中でも例年受検生が集中する中高一貫教育重点校(千葉(県立)、東葛飾)および進学指導重点校(千葉東、船橋(県立)、柏(県立)、佐倉、佐原、匝瑳、成東、長生、安房、木更津)では、合格者3,440人に対して、不合格者は1,068人となりました。(※2)

最も受検倍率が高かったのは東葛飾高校の1.96倍!

千葉県公立高校の受検倍率は1.12倍

2023年度入試において、千葉県の公立高校全日制課程125校202学科の受検倍率は1.12倍で、2022年度1.09倍よりも上がりました。
進学指導重点校などを中心に一部の高校・学科に受検生が集まり高倍率となる例年と同様の傾向が見られた一方で、募集人員よりも受検者数が少ない「定員割れ」の高校は59校・87学科(くくり募集含む)に及びます。

「思考力を問う問題」実施校の倍率

2022年度に千葉高校(県立)のみで実施された「思考力を問う問題」ですが、2023年度は千葉東高校、東葛飾高校を加えて全3校で実施されました。各校の受検倍率は以下の通りです。

  • 千葉高校(県立)…1.52倍(2022年度は1.62倍)
  • 千葉東高校★…1.33倍(2022年度は1.63倍)
  • 東葛飾高校★…1.96倍(2022年度は1.81倍)

注目したいのは千葉東高校で、受検倍率が0.3ポイントダウンしました。受検者数が100人近く減少しており(2022年度522人→2023年度426人)、多くの受検生が「思考力を問う問題」を敬遠した可能性が考えられます。

船橋東高校の倍率上昇は内申点のK値変更(2→1)が影響か

2学区の船橋東高校は前年度と比較して、受検倍率が上昇した高校の1つです(2022年度1.17倍→2023年度1.55倍)。
要因の1つとして考えられるのが、K値(※3)の変更です。2022年度はK値が「2」でしたが、2023年度は「1」に変更されました。この変更により、調査書の得点(内申点)の比重が小さくなり、代わりに学力検査の得点の比重が大きくなりました。

全日制普通科の学区ごとに、受検倍率が高かった高校・学科は以下の通りです。

2023年度(令和5年度)受検倍率が高かった高校(普通科・総合学科)

1学区
学校名学科名募集人員受検者数受検倍率(参考)
2022年度
受検倍率
千葉(市立)普通科2804781.711.57
幕張総合総合学科68010681.571.52
千葉(県立)普通科2403641.521.62
千葉女子普通科2403461.441.33
若松普通科3204431.381.16
2学区
学校名学科名募集人員受検者数受検倍率(参考)
2022年度
受検倍率
船橋(県立)普通科3205551.731.77
松戸(市立)普通科2804611.651.42
船橋東普通科3204951.551.17
国分普通科3204851.521.41
松戸国際普通科2003031.521.35
3学区
学校名学科名募集人員受検者数受検倍率(参考)
2022年度
受検倍率
東葛飾普通科2404701.961.81
柏の葉普通科2804801.711.33
流山おおたかの森普通科3204841.511.32
柏南普通科3605151.431.46
鎌ケ谷普通科3204191.311.36
4学区
学校名学科名募集人員受検者数受検倍率(参考)
2022年度
受検倍率
成田国際普通科2003111.561.51
佐倉普通科2803941.411.58
四街道普通科3204071.271.28
印旛明誠普通科2002431.220.97
成田北普通科2803361.201.03
5~9学区
学校名学科名募集人員受検者数受検倍率(参考)
2022年度
受検倍率
木更津普通科2803461.241.51
東金普通科1601861.161.01
姉崎普通科1601811.130.99
市原緑普通科1201341.120.95
茂原普通科1601741.091.01

2023年度(令和5年度)受検倍率が高かった高校(専門学科)

学校名学科名募集人員受検者数受検倍率(参考)
2022年度
受検倍率
千葉(市立)理数科40671.681.45
船橋(県立)理数科40661.651.60
幕張総合看護科40591.481.30
佐倉理数科40591.481.83
流山おおたかの森国際コミュニケーション科40581.451.00
千葉女子家政科40571.431.55
船橋(市立)商業科801121.401.30
柏の葉情報理数科40541.351.55

【まとめ】千葉県では慎重な志望校選択と私立併願校選びがとにかく重要!

公立高校入試では例年通り一部の高校・学科に受検生が集まり、非常に厳しい入試でした。この傾向は2024年度以降も大きく変わらないことが予想されます。
公立高校を第一志望とする方は、志望校を慎重に検討することがとても重要! そして合格をめざすためには、内申点や実力を中1の頃からコツコツと伸ばしていくことはもちろん、併願する私立高校選びがカギとなります。第一志望校も併願校も、早めに高校情報を集めておくことをおすすめします。
<進研ゼミ>では、オンラインセミナーや情報誌などで千葉県の最新入試情報や高校情報を発信しますので、ご安心ください! 志望校合格まで一緒にがんばりましょう!

この記事を書いた人

千葉県入試分析担当

千葉県入試分析担当

進研ゼミ『中学講座』

千葉県の高校入試分析を担当しています。進研ゼミのサービスをフル活用して志望校に合格できるよう、受験生と保護者に役立つ情報を提供していきます。

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