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【東京都】2022年度:都立高校入試分析-入試結果はどうだった?
2022年度の都立高校入試の結果の振り返りについて解説します。
都立高校志望者は下降傾向
近年、都立高校を志望する人の割合は下降傾向が続いています。
この傾向の一因としては、私立高校へ通う生徒への国や東京都からの授業料無償化などの就学支援があげられます。就学支援があることで、昔より都立高校と私立高校でかかる学費差が小さくなってきているため、私立高校に通いやすくなったことも、私立高校に進学する人の増加につながっていると考えられます。
志望者減の傾向でも、倍率の高い高校は減っていない
都立高校の志望者の割合は下がっていますが、実際の最終応募倍率についてみてみましょう。
今から5年前の2017年度と2022年度とくらべてみると、男子全体では1.57倍から1.46倍と下降、女子全体でも1.58倍から1.46倍と下降しています。これだけを見ると都立高校に入りやすくなったように見えるかもしれませんが、定員を満たさない1.00倍未満の学校数が大幅に増えていることも一因となっており、実は1.90倍以上の高倍率校の数は減っていません。高校によっては、厳しい入試が続いていると言えるでしょう。
大学進学など、特色ある取り組みをしている高校などが高倍率に
進学指導重点校(日比谷高校、青山高校、戸山高校など)や、進学指導推進校(豊多摩高校、三田高校、北園高校、江戸川高校など)、さらに特進クラスの設置などをしている田園調布高校や石神井高校など、大学進学に対する取り組みに力を入れている高校が高倍率になっています。この傾向は例年と変わりませんが、さらに近年は大学入試改革への対応が充実している高校を選んでいる人も多くなっています。
また、都立高校は大学進学に向けての取り組み以外にも、第二外国語が選択できるなど、特色ある取り組みをしている高校がたくさんあるので、お子さまのやりたいことが実現できる高校をぜひ見つけていきましょう。
男子最終応募倍率 | 女子最終応募倍率 | ||
---|---|---|---|
日比谷 | 2.5 | 神代 | 2.48 |
目黒 | 2.39 | 広尾 | 2.47 |
青山 | 2.25 | 井草 | 2.36 |
戸山 | 2.14 | 向丘 | 2.35 |
豊多摩 | 2.05 | 三田 | 2.26 |
白鴎 | 2.03 | 北園 | 2.24 |
東 | 2.01 | 青山 | 2.21 |
深川 | 2.01 | 鷺宮 | 2.16 |
広尾 | 1.96 | 豊多摩 | 2.16 |
豊島 | 1.94 | 東 | 2.15 |
江戸川 | 1.93 | 目黒 | 2.14 |
上野 | 1.92 | 豊島 | 2.14 |
井草 | 1.92 | 昭和 | 2.1 |
調布南 | 1.9 | 田園調布 | 2.04 |
北園 | 1.89 | 石神井 | 2.03 |
男女緩和では、全体としては女子の合格者が多い傾向
2022年度入試から段階的に実施される「男女別定員の緩和措置」。2022年度では、男女別に定員が設定されている高校で、募集人員の1割相当の人数を男女合同の総合成績順により合格者を決定しました。2022年度の一般選抜において、男女の合格者と募集人員の差を見てみると、明らかに女子の合格者数が多くなっています。つまり、男女合同での選抜では女子の合格者が多くなる可能性があるということになります。
一因としては、同じ高校を受験する場合、女子の方が男子に比べて内申点が高い傾向があることが挙げられます。もちろん、一般選抜では学力検査点と内申点の合計の総合成績で合否が決まりますが、同じくらいの成績であれば、内申点が高いほうが有利ということがいえます。
とはいえ、高校によっては男子の合格者数が多くなっているところもあるので、注意が必要です。
男子 | 女子 |
---|---|
‐198 | +406 |
高校名 | 募集人員 | 合格人員 | 男子の合格人員 -募集人員 |
||
---|---|---|---|---|---|
男 | 女 | 男 | 女 | ||
日比谷 | 132 | 122 | 149 | 122 | 17 |
駒場 | 116 | 106 | 129 | 96 | 13 |
江戸川 | 132 | 122 | 145 | 112 | 13 |
日野 | 132 | 122 | 145 | 110 | 13 |
江北 | 132 | 122 | 144 | 113 | 12 |
国立 | 132 | 122 | 144 | 114 | 12 |
大崎 | 116 | 107 | 127 | 97 | 11 |
城東 | 132 | 122 | 142 | 116 | 10 |