受験ニュース
【広島県】令和5年度(2023年度)入試からの新入試制度を発表
広島県教育委員会は、県民意見募集(パブリックコメント)の結果を受けて、令和5年度入試からの新しい入学者選抜制度について発表しました。
選抜(I)と選抜(II)を統合した「一次選抜」を実施
原則、受験チャンスは「一次選抜」の1回に
これまで、選抜(I)(推薦選抜)と選抜(II)(一般選抜)で入試日程が分かれていましたが、「一次選抜」として統合されます。一次選抜の合格者が入学定員に満たなかった高校・学科では、「二次選抜」が実施されます。
高校・学科の特色に応じた選抜も実施
中学生が自分の得意分野などを生かした高校・学科を主体的に選択できるようにするため、これまで選抜(I)で実施してきた、高校・学科の特色に応じた選抜方法も導入する方針です。
特色枠(仮称)で、各高校・学科が独自に設定できる内容
- 学力検査や調査書などの比重
- 学力検査や調査書における活用教科の設定や傾斜配点
など
受検者全員に「自己表現」の実施
全ての高校・学科で「自己表現」(面接)を実施
広島県教育委員会は、広島県の15歳の生徒に、「自己を認識し、自分の人生を選択し、表現することができる力」を身につけてほしいという考えを示しています。
そのため、「自己表現」では、例えば自分自身の良さや興味・関心のあること、将来の目標などについて、自らの言葉でしっかりと表現することができる力が評価されます。「自己表現カード」が活用されますが、作品や物の使用も可能、としています。
受検者は全員「自己表現カード」を作成
広島県教育委員会がイメージとして発表している「自己表現カード」の見本には、以下のような質問項目が記されています。
- これまで、どのようなことに興味や関心を持って、取り組んできましたか。
- これまで取り組んできたことなどを、高等学校でどのように深めていきたいですか。
- 特にアピールしたいことがあれば、記入してください。
「自己表現カード」は、受検者が「自己表現」を行うにあたっての補助的なものという位置づけ。文章がうまく書けていることや、きれいに書けていることなど、「自己表現カード」自体を評価されることはないようです。
中3の成績が特に重視される
評定の比重は、中1:中2:中3=1:1:3
当初は「中3のみ」という方針でしたが、パブリックコメントを受け、中1から中3までを対象としつつ、中3における到達度をより評価する内容になりました。
選抜資料の比重は、学力検査が6割
選抜資料の比重は、「学力検査:調査書:自己表現=6:2:2」とすることが基本。ただし、各高校・学科ごとに、入学定員の一部において、調査書における比重の設定や活用教科の設定、傾斜配点が可能とされています。
新しい入試制度は、令和5年度(2023年度)から
制度の改善は、令和5年度入学者選抜から実施。現在の小学6年生が対象となります。
今後は、新制度の周知のため、リーフレットの作成・配布などが予定されています。詳しい改善内容は広島県教育委員会の発表資料をご確認ください。