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【東京都】2026年度(令和8年度):高校入試分析―入試結果はどうだった?

近年、都立高校志望者の減少や都立高校入試の倍率低下が取り沙汰されることがあります。2026年度(令和8年度)の東京都の高校入試について見ていくことで、実際はどうなのか、そしてその要因は何か、これから受験を迎えるにあたって、何に気を付ければいいのかについて解説していきます。

【東京都】2026年度(令和8年度):高校入試分析―入試結果はどうだった?

2026年度の全日制都立高校志望予定者は57.64%と下降トレンドは変わらず

12月時点での公立中学3年生の進学志望予定先を聞いた調査(【グラフ1】)によると、全日制都立高校志望予定者の率は2024年度から2025年度に63.29%から58.72%へと大幅に減少しました。2026年度は2025年度からさらに減少しました。
代わりに増えているのが全日制国私立高校の志望予定者です。都立高校の志望予定者率が大きく下がった2024年度から2025年度は、24.64%から28.96%と大幅に増加しています。2026年度は2025年度からさらに少し増え、29.97%でした。
2026年度からは国の制度で年収制限なく45万7,200円まで私立高校授業料への支援が行われますが、東京都では2025年度からすでに年収制限なく都内の私立高校授業料の平均額まで支援が行われていました。その結果、2025年度に大きく国私立志望者が増えましたが、2026年度では大きな変化は起こりませんでした。とはいえ、国私立志望者の増加トレンドは続いています。

【グラフ1】公立中学3年生の卒業予定者数と各進学希望率(2024~2026年度)

2026年度都立高校入試:推薦選抜・一般選抜ともに倍率は減少傾向

以下の【グラフ2】は、推薦選抜・一般選抜の全日制全体の応募倍率を2024年度から2026年度の3か年推移で表したものです。応募倍率の動きも上記で見た都立志望予定者数の動きと同様に、2025年度に大きく減少し、2026年度にさらに減少しています。
とはいえ、2026年度の推薦選抜は2.19倍、一般選抜は1.25倍と、全国的にみると高い水準です。

【グラフ2】都立高校入試 推薦選抜と一般選抜の志願倍率推移(2024~2026年度)

とくに推薦選抜は狭き門となっており、普通科でもっとも倍率が高かった新宿高校は、募集人員32人に対して応募人員は185人、倍率は5.78倍と合格できるのは5人中1人以下というかなり厳しい入試となりました。推薦選抜は募集人員が少ないため、高倍率になりやすくなっています。しっかりと内申点を獲得していても高い内申点をもつ受検者が多いため、当日の小論文などの検査結果が合否を大きく左右することも多くなっています。
推薦選抜に挑戦する場合は、狭き門であることを踏まえて、もし不合格となってしまったとしても、すぐに気持ちを切り替えて、一般選抜に向かっていくことが大切です。
また、推薦選抜で倍率が高かった高校・学科は一般選抜でも倍率が高くなっているところが多くなっています。学力検査で高得点が取れる実力も併せてつけていくことが重要になってきます。

【表1】2026年度 推薦選抜で応募倍率が高かった高校(普通科)の一般選抜の応募倍率
高校名学科名推薦選抜倍率一般選抜倍率
新宿高校普通科(単位制)5.782.21
東大和南高校普通科4.731.67
板橋高校普通科4.661.57
鷺宮高校普通科4.291.83
日野高校普通科3.921.81
足立高校普通科3.861.36
竹台高校普通科3.811.39
上水高校普通科(単位制)3.731.48
城東高校普通科3.701.64
江戸川高校普通科3.611.55
杉並高校普通科3.611.41
【表2】2026年度 推薦選抜で応募倍率が高かった高校(専門学科)の一般選抜の応募倍率
高校名学科名推薦選抜倍率一般選抜倍率
総合芸術高校美術5.041.98
工芸高校デザイン4.301.88
赤羽北桜高校調理3.801.60
工芸高校インテリア3.801.96
総合芸術高校舞台表現3.751.36
駒場高校保健体育3.581.21

2026年度都立高校入試:自校作成問題実施校の倍率も減少傾向ではあるが、依然として高い倍率

では、国語・数学・英語で自校作成問題を実施している高校についてはどうだったのかについても見ていきます。
【表3】は、自校作成問題実施校の2026年度の推薦選抜・一般選抜での応募人員や応募倍率についてまとめたものです。( )内は2025年度の応募人員や応募倍率を示しています。
自校作成問題実施校全体でみると、推薦選抜も一般選抜も2025年度から応募人員・応募倍率ともに減少していて、これは全体の傾向と一致します。ただし、水準は高いままで、厳しい入試であるということができます。推薦選抜の倍率の高さからも、内申点獲得は必須で、さらに当日の検査対策が重要になってきます。一般選抜も自校作成問題の対策はもとより、共通問題である理科・社会もかなりの高得点をとる必要があります。

【表3】自校作成問題実施校 2026年度推薦選抜・一般選抜の応募状況
高校名学科名推薦応募人員数推薦応募倍率一般応募人員数一般応募倍率
新宿高校普通科(単位制)185(170)5.78(5.31)629(551)2.21(1.94)
青山高校普通科189(238)3.38(4.25)455(433)2.06(1.96)
立川高校普通科168(192)3.00(3.43)323(333)1.47(1.51)
戸山高校普通科186(227)2.91(3.55)474(526)1.88(2.09)
日比谷高校普通科185(203)2.89(3.17)520(507)2.06(2.00)
西高校普通科181(177)2.83(2.77)383(407)1.52(1.62)
国分寺高校普通科(単位制)155(182)2.42(2.84)409(421)1.62(1.67)
墨田川高校普通科(単位制)154(116)2.41(1.81)296(278)1.17(1.10)
国立高校普通科148(220)2.31(3.44)330(386)1.31(1.53)
立川高校創造理数科12(9)2.00(1.13)141(158)4.15(4.51)
八王子東高校普通科97(130)1.52(2.03)308(382)1.22(1.52)
合計1,660(1,864)2.78(3.11)4,268(4,382)1.69(1.74)

志望校選択は早めに動き、幅広い高校から選択を

私立高校授業料支援制度などにより、経済的な負担が以前よりも少なくなっている中で、都立高校、国私立高校を問わず、本当に自分に合う高校を選ぶことができるようになってきています。また、都立高校も含めて、各高校が特色ある取り組みを進めています。中3の秋以降は忙しくなって、じっくりと自分に合う高校を探す時間も取れなくなります。中3の早い時期から、できれば中1・2の頃から、興味ある高校の説明会やオープンキャンパスなどに行ってみたり、Webサイトなどで調べたりしながら、各高校の取り組みをしっかり確認していきましょう。
都立高校入試では、推薦選抜も一般選抜も内申点獲得が重要です。都立入試では中3の成績のみが内申点となりますが、中3からはみんなががんばるため、中3から成績をあげようと思っても、なかなか難しいものです。できるだけ中1・2のうちから成績をあげておきたいものです。
私立高校を志望する場合も推薦入試などは内申点による出願基準がある場合が多く、基準に達さないと出願することができません。都立高校を志望する場合も、併願校として私立高校を受験する場合は、併願優遇制度を利用する人が多いですが、併願優遇制度も内申点による基準が設定されていることがほとんどです。まだ都立高校を志望するか、私立高校を志望するかわからない、という方も多いと思いますが、どちらにしても内申点を獲得しておくことが、選択肢を広げるのです。

この記事を書いた人
進研ゼミ『中学講座』
東京都入試分析担当
東京都の高校入試分析を担当しています。進研ゼミのサービスをフル活用して志望校に合格できるよう、受験生と保護者に役立つ情報を提供していきます。

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