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【愛知県】2023年度公立高校一般入学者選抜 マークシートへの変更影響は?

2023年度(令和5年度)愛知県の公立高校入試は学力検査が1回になり、マークシート形式へと大きく変更しました。問題傾向は変わったのか?またそのような問題対策は進研ゼミでできるのか?早速確認してみましょう!

2023年度(令和5年度)入試は何が変わったのか?

全日制公立高校一般入学者選抜は、2022年度(令和4年度)までAグループ、Bグループごとに学力検査が実施されていましたが、2023年度(令和5年度)から学力検査が1回になりました。第1志望校で学力検査を受けた結果から、第1志望校合格、第2志望校合格、不合格が決められました。
さらに、マークシート方式が導入され、教科によっては記述が求められていた問題から、選択肢から正答を選ぶ方法に代わることで、難易度にも変化がありました。では実際に教科ごとにどのような特徴があったのか、また求められる力が変わったのか?など確認してみましょう。

教科別にはどのような変化があったのか?

【英語】

  • 例年出ていた英作文や、語い・文法問題がなくなり、長文読解が増えた。
  • 愛知県では過去2年出ていないが、他県で増加傾向の資料読みとり問題が大問2、4で出た。ともに資料を正しく読みとり適切な選択肢を選ぶ力が必要。
  • 過去2年出ていた長文の内容に関連した英文の空欄に適切な英語を書く問題が日本語選択に変わり、やや取り組みやすくなった。
  • すべての問題が「選択問題」となった。
  • リスニング:問題数や内容、難易度に大きな変化はなかった。
  • 大問1:2022年度までは英作文だったが、約90語の対話文を読んで適切な語句を選択する問題に変わった。空らんの前後の流れを読みとる読解力が求められた。
  • 大問2:2022年度までは語い・文法問題であったが、約50語の対話文と天気予報の資料を読みとる読解問題に変わった。接続詞などの教科書に出てくる語い・文法知識などが問われた。
  • 大問3:長文の種類は「説明文」で変化なし。2022年度より語数が減少(約400語→約300語)。
  • 大問4:2022年度と同様、約290語の対話文読解。情報量の多い資料と選択肢の文章を照らし合わせながら読みとる情報処理力が求められた。

【国語】

  • 昨年同様に「説明的文章」「漢字・国語知識」「小説」「古典(漢文)」の大問4つの構成で、解答形式は変わったが、問題の見た目・内容に大きな違いはなかった。
  • 大問1の「説明的文章」では、次のような傾向や変化が見られた。
  • 小問3の「ある生徒が第三段落と第四段落の内容をまとめた文章に対する評価として適当でないものを選ぶ」問題は、例年出題されていた「指定された段落の内容を要約する問題」を意識した出題となっていると考えられるが、自分で要約する形式から、用意された要約文を評価する内容に変わっている。
  • 小問5は同じ著書の別の部分である参考文が示され、二つの文章を読みあわせて筆者の主張をとらえる問題(2022年度の愛知B問題と同様の傾向)。全国的に出題が増えている形式のため、今後もこの傾向が続くことが予想される。
  • 全て選択問題になり、「記述解答をまとめる」力自体は求められなくなったものの、問われる内容については大きく変わっていないので、解答をまとめるための思考の流れは身につけておくことが求められる。

【社会】

  • 大問数の変更(例年2つあった公民大問が1つに。ただ公民の問題数にはほぼ変更なし)
  • 2022年度以前も組み合わせが提示されている選択問題はあったが、1つの小問で、2つほどの空欄にあてはまるものをそれぞれ同じ選択肢内から選ぶ問題(完答)が増え、それらの問題は選択肢が多い。
  • すべての問題が「選択問題」となった。22年度まで、Aグループ/Bグループのそれぞれで2~3問ほどあった用語記述や、1~2問ほどあった文章記述がなくなるが、選択問題であっても思考力を問う工夫がみられる。
  • 大問1:日本の都市の歴史についての資料をもとにした奈良時代~江戸時代の問題
  • 大問2:新聞の歴史についての探究活動をテーマとした明治以降の問題
  • 大問3:各都道府県の今後の課題などについて学習した際の資料をもとにした日本地理の問題
  • 大問4:アジア・アフリカ・北アメリカ・ヨーロッパの4州の水資源の利用状況などをまとめた資料をもとにした世界地理の問題
  • 大問5:社会資本の整備についての資料をもとにした公民の問題(一部歴史観点の出題もあり)
  • 2022年度までの選択問題でも同様だが、今回も選択肢が多く、あてずっぽうでは正解できない工夫がされている。
  • 選択問題であっても思考力を問う工夫がみられる。

【数学】

  • 大問1・大問2は選択肢をマーク、大問3は答えの数字をマークする形式。
  • 解答形式は変わったが、問題の見た目・内容に大きな違いはなかった。
  • 大問1:計算5問と数と式・関数・図形・データの活用の基本的な問題5問の合計10問からなる小問集合。 例年のAグループ/Bグループと同様の出題。
  • 大問2:(1)箱ひげ図に関する問題、(2)三角形の合同に関する証明問題、(3)図形上を点が動く関数の問題
  • 大問3:(1)(2)平面図形が3小問、(3)空間図形が2小問。例年のAグループ/Bグループの傾向と同様の出題。選択式でなく答えの数字をマークする形式のため、答え方においても昨年までと大きな違いはなかった。
  • 大問2について、例年「関数のグラフと図形の融合問題」がAグループ/Bグループともに出題されていたが、2023年度は出題されなかった。また、例年出題されていた、グラフをかいて答える問題は、2023年度ではグラフをかいて考えた上で答える問題となり、マーク形式でも必要な思考は変わらない出題であった。「箱ひげ図」は愛知県では初めての出題となり、「図形の証明問題」は2019年度以来の出題であった。
  • 難問はなく、例年より易しかったと思われる。

【理科】

  • 例年同様に実験・観察問題が中心で、問題文も長めであった。
  • マークシート方式への変更により、これまで出題されていた「計算結果を記述する問題」 「グラフ作図・図示問題」 「用語記述問題」はなくなった。
  • 計算問題は数値を選択肢から選ぶ形式となったが、8~10択など選択肢の数が多く、数値の幅も狭いので、正確な計算力が要求されることは変わらない。
  • グラフ作図問題のかわりに「正しいグラフを選ぶ問題」が出題された。また、方眼紙が与えられ、方眼紙に自分でグラフをかき込んで答えを求める問題も出題された(ただし、グラフをかかなくても答えは導ける)。
  • 用語記述問題がなくなった分、文章の空欄に当てはまる正しい理科用語の組み合わせを選ぶ問題が増加した(組み合わせのため、複数の用語や内容を丁寧に理解していないと正答は得られない)。
  • 問題文の長い実験・観察問題が中心で、読解力・思考力が要求されることはこれまでの入試と変わらない。
  • 解答形式が記述式からマークシート式に変わったが、基本的な用語や実験・観察の手順の理解、正確な計算力が要求されることはこれまでと同様。 したがって、難易度も例年と大きく変わらないと考えられる。

進研ゼミで受験対策は可能なのか?

進研ゼミは、愛知県の高校入試を徹底的に分析して入試問題に対応できる教材をお届けしています。
その中でどのような力が必要でそのためにはどのような教材を使って勉強していけばよいか?を教科ごとに紹介します。

【英語】

★必要な力

  • 教科書に出てくる語い・文法知識力
  • 表など資料を読みとって正答を選ぶ力
  • 100語前後~300語程度の長文読解力
    ※英文10文で100~120語程度(教科書1ページで100語前後:イラストや資料の量で異なる)

★おすすめの教材

  • 中3〈受験Challenge〉/〈受験レッスン〉の4~7月号で語い・文法を確認、9月号以降の〈受験Challenge〉の講義や演習問題で資料の読みとりや長文読解力を身に着けましょう。

【国語】

★必要な力

  • 漢字の読み書き、語句などの国語知識力
  • (説明的文章)論展開をとらえる力、段落の内容を要約する力
  • (小説)内容や登場人物の心情をとらえる力
  • (古典)主題をとらえる力

★おすすめの教材

  • 説明的文章の「要約問題」の対策としては中3〈受験Challenge〉 9月号以降で「段落の内容を要約する問題」に取り組んでおきましょう。要約するための手順を身につけておくと、どのような問われ方をしても対応できるようになります。中3で「難関挑戦コース」や「最難関挑戦コース」を受講の場合は「複数の文章を読んで答える問題」にも取り組んでおくとよいでしょう。それ以外の問題は基本的にベーシックなものですので、中3〈受験Challenge〉の講義や演習問題に取り組むことでまんべんなく対策可能です。

【社会】

★必要な力

  • 地理・歴史・公民の基礎的な知識力
  • 資料読解力

★おすすめの教材

  • 中3〈受験Challenge〉 /〈受験レッスン〉の4~7月号で中1・2の要点を復習し、7月号でお届けする〈入試によく出る基礎 社会〉で基礎知識を繰り返しおさえていきましょう。8月号では今までの学習事項が効率的に総復習できます。
  • 9月号以降の〈受験Challenge〉で資料読解力などを身に着けましょう。

【数学】

★必要な力

  • 全分野(数と式、関数、図形、データの活用)の基本的な知識、正確な計算力
  • 関数のグラフを利用して考える力
  • 平面図形、空間図形の応用力

★おすすめの教材

  • 中3〈受験Challenge〉 /〈受験レッスン〉の4~7月号で全分野の基本をおさえ、中3〈受験Challenge〉9~12月号を中心に、グラフの問題や図形の応用問題の演習を行うことが可能です。

【理科】

★必要な力

  • 教科書に出てくる基本的な用語、実験や観察の手順や注意点などの理解
  • 正確な計算力
  • 問題文や資料から必要な情報を正確に読みとる読解力
  • 与えられた情報をもとに思考する力

★おすすめの教材

  • 中3〈受験Challenge〉 /〈受験レッスン〉の4~7月号で理科の基本的な用語、実験や観察の手順や注意点などを理解し、中3〈受験Challenge〉9~12月の講義や演習問題で情報を正確に読み取る力、与えられた情報をもとに思考する力、計算力を身につけていきましょう。

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この記事を書いた人

愛知県入試分析担当

進研ゼミ『中学講座』

愛知県の高校入試分析を担当しています。進研ゼミのサービスをフル活用して志望校に合格できるよう、受験生と保護者に役立つ情報を提供していきます。

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