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【千葉県】2021年度:公立高校入試分析-入試結果はどうだった?

2021年度千葉県公立高校入試は、制度が変わって初めての「1回型入試」でした。例年と比べて倍率や受検の傾向はどうだったのか解説します。

千葉県 公立高校離れが顕著に!

公立高校受検率が低下

全国的な少子化の傾向と同様、千葉県でも中3の生徒数が減少し続けています。2021年度入試では中3生は約5.2万人で、前年から約2千人減少しました。人口が減ったため、公立高校受検者数も減ったのは当然です。
しかし、ここで注目すべきは「公立高校受検率」。中3生のうち公立高校を受検した生徒数の割合が大きく下がり、「公立高校離れ」が進んでいると考えられます。(※1)。

私立高校の前期志願者は増えた!

公立高校から離れた生徒が多くいた一方で、私立高校の前期志願者数は、2020年度入試と比べて増加する結果となりました。(※2)
2020年度から私立高校授業料実質無償化などの制度が始まったこと。さらに、後期選抜をやめるなど、前期選抜の募集枠を拡大する私立高校が増えていること。さらに、2021年度には公立高校入試が1回型の選抜になって、これまでよりも挑戦しづらい状況になったことから、私立高校進学を希望する生徒が増えたと考えられます。

東葛飾、船橋(県立)・普通、柏(県立)・理数などが高倍率に!

前述の通り、公立高校離れが進んでいる一方で、一部の高校・学科が高倍率となる近年の傾向から変化はありませんでした。
千葉県の公立高校全日制課程126校203学科の受検倍率は1.08倍。うち8校・11学科では、受検倍率が1.5倍を超えました。一方で募集人員よりも受検者数が少ない「定員割れ」の高校は73校・101学科(くくり募集含む)に及びました。
全日制普通科の学区ごとに、受検倍率が高かった高校と受検倍率は以下の通りです。
第1・2・3・4学区ではとくに受検倍率が高い傾向があり、これは2020年度入試までと同様です。

受検倍率が高かった高校・学科(2021年度)

1学区
学校名 学科名 募集人員 受検者数 受検倍率
千葉(市立) 理数科 40 60 1.50
千葉(市立) 普通科 280 418 1.49
幕張総合 総合学科 680 1002 1.47
千葉(県立) 普通科 240 340 1.42
稲毛 普通科 200 278 1.39
2学区
学校名 学科名 募集人員 受検者数 受検倍率
船橋(県立) 普通科 320 548 1.71
船橋(県立) 理数科 40 64 1.60
津田沼 普通科 320 499 1.56
松戸(県立) 芸術科 40 60 1.50
小金 総合学科 320 478 1.49
3学区
学校名 学科名 募集人員 受検者数 受検倍率
東葛飾 普通科 240 425 1.77
柏(県立) 理数科 40 70 1.75
柏の葉 情報理数科 40 68 1.70
柏の葉 普通科 240 382 1.59
流山おおたかの森 国際コミュニケーション科 40 61 1.53
4学区
学校名 学科名 募集人員 受検者数 受検倍率
佐倉 普通科 280 417 1.49
佐倉 理数科 40 59 1.48
成田国際 国際科 120 152 1.27
四街道北 普通科 240 282 1.18
成田国際 普通科 200 234 1.17
5~9学区
学校名 学科名 募集人員 受検者数 受検倍率
木更津 理数科 40 53 1.33
木更津 普通科 280 327 1.17
袖ヶ浦 普通科 240 276 1.15
袖ヶ浦 情報コミュニケーション科 40 46 1.15
成東 普通科 200 228 1.14

【まとめ】慎重な志望校選択と併願校選びがますます重要に!

公立高校入試が1回型になりましたが、結果的には、例年通り一部の高校・学科に受検生が集まり、非常に厳しい入試でした。この傾向は、2022年度入試でも大きく変わることはなさそうです。
公立高校を第一志望とする方は、志望校を慎重に検討することがとても重要! そして合格を目指すためには、内申点や実力をコツコツと伸ばしていくことはもちろん、併願する私立高校選びがカギとなります。第一志望校も併願校も、早めに高校情報を集めておくことをおすすめします。

この記事を書いた人

千葉県入試分析担当

進研ゼミ『中学講座』

千葉県の高校入試分析を担当しています。進研ゼミのサービスをフル活用して志望校に合格できるよう、受験生と保護者に役立つ情報を提供していきます。

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