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【埼玉県】2023年度:公立高校入試分析-入試結果はどうだった?

2023年度(令和5年度)の公立高校入試の結果についてお伝えします。

実質倍率は下げ止まり 公立高校から私立高校への志望者の流れは依然として顕著

一般募集の実質倍率(全日制全体)は近年、下降傾向となっていましたが、2023年度は1.14倍で、前年度と同じ倍率になりました。

また、以下の進路希望状況調査にあるように、近年県内の公立高校を志望する割合が低下しています。一方で、県内の私立高校を志望する割合は、この5年間では上昇傾向にあります。
埼玉県では、私立高校の授業料などの支援制度が充実しており、国の就学支援金に加えて県独自の補助があります。ただし、県独自の補助を利用する場合は、埼玉県内にお住まいの方が埼玉県内の私立高校に通っていなくてはいけません。これが県内私立高校を志望する割合が上昇していることの要因となっていると考えられます。

埼玉進路希望状況調査(12月15日現在)
2019年度2020年度2021年度2022年度2023年度
県内国立0.3%0.3%0.3%0.4%0.5%
県内公立74.9%73.2%71.8%71.8%71.4%
県内私立17.2%18.5%20%19.9%20.2%
県外国立0.3%0.3%0.3%0.3%0.3%
県外公立0.5%0.6%0.4%0.6%0.6%
県外私立6.7%7.2%7.2%7.0%7.1%

大学進学に力を入れている高校では高倍率のところも

全体の実質倍率は下降傾向ですが、高倍率となっている高校もあります。例えば浦和(市立)高校は、受検者525名、合格者が246名で、実質倍率が2.13倍と厳しい入試になりました。とくに、大学進学に力を入れ、進学実績を出している高校を中心に高い倍率となっています。また、学科別に倍率を見ると、とくに理数科が飛びぬけて高くなっています。このように大学進学に力を入れている高校・学科に志願者が集まっています。
埼玉県では、2017年度から数学・英語において、より思考力・判断力・表現力を必要とする学校選択問題を採択する学校があります。これらの高校は大学進学指導に力を入れており、入試の倍率も高くなっています。2023年度(令和5年度)入試で高倍率だった普通科の上位10校のうち7校が、また理数科の7校のうち6校が学校選択問題を実施した高校となっています。
倍率が高い理数科と普通科を併設している高校(川口市立高校など)をめざしている場合はとくに注意が必要です。内申点対策、当日の学力検査対策をしっかりと行っていきましょう。

2023度入試 実質倍率が高かった高校(全日制普通科、ただしコースを除く)
高校名倍率学校選択問題実施
浦和(市立)2.13
川口市立1.93
浦和(県立)1.43
浦和西1.43
浦和南1.43
越谷南1.43
和光国際1.43
川越南1.41
浦和北1.40
越ケ谷1.40
2023度入試 学科別実質倍率(全日制)
学科名 倍率 学科名 倍率
普通科 1.17 体育科 1.06
農業科 1.01 理数科 1.71
工業科 1.02 福祉科 1.00
商業科 1.02 人文科 0.86
家庭科 1.07 国際文化科 1.13
看護科 1.03 映像芸術科 1.05
外国語科 1.19 舞台芸術科 0.97
美術科 1.36 生物系・環境系 1.25
音楽科 1.00 総合学科 1.01
書道科 0.92

この記事を書いた人

埼玉県入試分析担当

進研ゼミ『中学講座』

埼玉県の高校入試分析を担当しています。進研ゼミのサービスをフル活用して志望校に合格できるよう、受験生と保護者に役立つ情報を提供していきます。

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