オプトメトリスト

オプトメトリストの仕事内容は?

アメリカや欧米では国家資格のある高度な専門職


オプトメトリストは、薬や手術に頼らずに患者の視力を上げるサポートを行う仕事です。
アメリカやオーストラリアなど欧米諸国では国家資格となっており、高度な専門職として認知されています。
とくにアメリカでは100年以上の歴史があります。
しかし日本ではまだ認知度の低い職業です。

オプトメトリストは、目に関する機能を検査して、視力の問題、目の病気、そのほかの異常を見つける技術者です。
メガネやコンタクトレンズの処方だけでなく、使用方法やメンテナンス、生活習慣のアドバイスなども行っています。

さらに幼児の視力の発達検査や、両眼視に問題のある人の見る機能トレーニング、発達障がいを伴う人の視機能トレーニングにも、オプトメトリストが活躍しています。
またスポーツ選手の「動体視力」「瞬間視」など、特殊な機能の検査、矯正、強化トレーニングなどにも取り組んでいます。


眼科医との違い


オプトメトリストは、医師とは違うので、病気の治療や手術はしません。
目の病気を発見したら眼科医に行くように勧めます。
オプトメトリストの専門分野は「両方の目をうまく使って効率よく物を見ているか?」「見るべきものを正確に脳で見ているか?」など、目を使って物を見る方法が健全であるかどうかを検査して、改善のアドバイスやトレーニングをすることです。


オプトメトリストの仕事内容


目の使い方を診断するオプトメトリストの仕事は多岐にわたります。
詳しく見ていきましょう。


メガネ、サングラス、コンタクトレンズ、防護メガネ
メガネをかける人たちにとって、メガネは単に物や文字がよく見えればよいというものではないはず。
かけ心地、長く使用しても快適かどうか、生活環境に合っているかどうかはとても重要です。
メガネやコンタクトレンズのための視力検査や処方は、オプトメトリストの最も得意とする仕事です。
一般的なメガネやコンタクトレンズはもちろん、パイロット用メガネや工場で使う防護用メガネ、スポーツ選手用の競技に合ったコンタクトレンズやサングラスをアドバイスして処方します。


目の使い方、生活習慣のアドバイス
オプトメトリストは、近視がそれ以上進まないために、メガネや照明、パソコンの使い方などをアドバイスしたり、眼精疲労を緩和するパソコン用メガネを処方したりします。


患者のクオリティー・オブ・ライフを維持
老化や遺伝子疾患により、矯正しても視力が十分に出ない場合、特殊なメガネやそのほかの矯正器具を処方します。
患者さんが再び運転ができるようになったり、本が読めるようになったりするなど、人生のクオリティーの維持に役立っています。


視機能トレーニング「ビジョントレーニング」


人間の目は、視力がよく病気ではないのに「両目が一緒にうまく使えていない」などの問題によって、生活の中の様々な場面で作業ミスが発生したり、スポーツ競技でよい成績が挙げられなかったりすることがあります。
また知能は高いのに「音読や本をスムーズに読むことが苦手」「板書を書きとるのが困難」といった子どもも見られます。
視力は、物の見え方だけにとどまらず、その人の思考力、記憶力、判断力などにも深い影響があります。
オプトメトリストはそうした問題について、目と思考や知能の関係まで掘り下げた「ビジョントレーニング」と呼ばれる手法などで、症状の改善をサポートします。
スポーツでは、「ビジョントレーニング(視機能トレーニング)」により、ボールへの反応や見え方、相手との距離感のつかみ方が変わり、自分の持つパフォーマンスを最大限に発揮させることに役立ちます。
学業では、目を効率的に使い、多くの情報を脳に集められるようになったり、長時間勉強しても疲労を蓄積させない強い目をつくったりすることに役立ちます。


視能訓練士との違い


「視能訓練士」は医師の指示のもとで、幼児の「斜視」や「弱視」の矯正トレーニングを専門とするほか、各種視機能検査を行う専門職です。
「視能訓練士」は眼科医の診療や治療のサポートをする国家資格です。
一方、日本における「オプトメトリスト」は国家資格ではなく、民間団体(日本オプトメトリック協会)が認定する資格です。
オプトメトリストは、眼科医の指示の範囲内で働くという制限はなく、行える視機能トレーニングや検査の範囲も幅広くあります。
勤務先はメガネやコンタクトレンズを企画開発するメーカーや販売会社のほか、視力回復センター、社会福祉事務所、眼科医院など多岐にわたります。

オプトメトリストはどんな働き方をするの?

オプトメトリストの就職先


日本でのオプトメトリストの就職先は、メガネやコンタクトレンズのメーカー企業や販売会社です。
日本ではまだ少ないですが、眼科医院、児童福祉事務所、視力回復センターなどでもオプトメトリストの求人があります。
メーカー企業では、目に関する医療的知識や光学の専門知識を生かして、研究職で新製品の開発に携わったり、営業販売などを担当したりします。
販売会社では、店舗に出勤して、お客さんの希望や悩みを聞き、一人ひとりにふさわしい商品を紹介しながら、目やメガネなどに関するアドバイスを行います。
眼科医院で働くオプトメトリストは、患者さんの診療補助や視力検査などを担当します。
児童福祉事務所などでは、学習に困難がある生徒に対して、オプトメトリストとしてビジョントレーニング(目の使い方の訓練)を行うところもあります。
独立開業する場合は「視力回復センター」などを開業して、ビジョントレーニングに携わることが多いです。


オプトメトリストの給料は?


オプトメトリストの給料は、眼鏡・コンタクトレンズ専門店に就職した場合、昇給や福利厚生などの待遇は、メーカー勤務の方がよい傾向にあります。
メーカーの研究職では、研究成果により、役職や年収が変わってきます。

「オプトメトリスト」の資格はまだ日本ではあまり認知されていないのですが、高度な知識を必要とする資格であるため、今後、日本での資格制度の変化によっては年収アップの可能性もあります。

オプトメトリストはどんな人に向いているの?

オプトメトリストは目に関する興味のある人に向く


オプトメトリストは、目の健康や、視力の向上、眼鏡、競技選手の動体視力など、目に関する興味のある人に向いています。
眼科医ではないので治療は行いませんが、専門性の高い勉強をして、よりよい目の使い方のトレーニングを行って人の役に立ちたい人に向いています。

オプトメトリストの将来展望は?

オプトメトリストの将来展望 資格がもっと認知されればニーズは拡大


現在オプトメトリストの資格保有者は少ないですが、眼鏡・コンタクトレンズ販売店やメーカー、眼科医院、医療機器メーカー、研究職など、さまざまな就職先があります。
スマートフォンやPCの普及とともに近視人口が急増していることにより、とくに眼鏡・コンタクトレンズのメーカーや販売店での求人が多くなっています。
日本では近年、スマホやゲームの普及により近視発症の低年齢化も問題視されており、オプトメトリストの活躍の舞台は、今後ますます広くなると考えられます。
また「オプトメトリスト」資格が今後もっと認知されれば、スポーツ選手に必要とされる視力を高める訓練、学習に困難のある人の視力の問題の改善など、日本での活躍の場が今より広がることが予想されます。

オプトメトリストにはこうすればなれる!

JOA 日本オプトメトリック協会「オプトメトリスト」資格


日本でオプトメトリストになるためには、民間の「オプトメトリスト認定試験」を受けて合格することが必要です。
「オプトメトリスト認定試験」は、受験にあたって特別な条件は設けられていません。


公益社団法人 日本眼鏡技術者協会による国家検定「眼鏡作製技能士」


国内では、眼鏡作製の技能に関する技能検定(国家検定)として、公益社団法人 日本眼鏡技術者協会が試験業務を行う「眼鏡作製技能士」があります(等級は1級・2級)。
「眼鏡作製技能士」は、眼鏡作製に関する技能を評価する国家検定資格です。
眼鏡の使用目的の聞き取り、視力の測定、レンズ・フレームの提案、フィッティング、アフターケアなどの知識・技能が求められます。
等級は「1級」「2級」があり、学科試験と実技試験の両方に合格すると「眼鏡作製技能士」の称号が付与されます。
なお従来の「認定眼鏡士」制度(一般コースのAAA/AA/A級、およびアカデミックコースのSSS/SS/S級)は2022年3月末で終了し、国家検定資格「眼鏡作製技能士」へ移行しています。

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