電力会社社員

電力会社社員の仕事内容は?

電力会社社員の仕事


電力は私たちの暮らしに欠かせないエネルギーです。
電力会社は発電所で電力をつくり出し、それを必要とするあらゆるところへ安定的に供給している会社です。
電力会社社員の仕事は、発電所や営業所などで電気の供給にかかわる仕事から、電気製品の販売まで幅広くあります。
ここでは電力会社社員の仕事を職種ごとに紹介します。


発電部門系の職種



◯ 海外から燃料/資材調達をする部門(事務系)

発電の燃料の輸入の仕事を行うのが燃料/資材調達部門の社員です。
現在、国内の発電方法のメインは火力発電ですが、燃料のほとんどを輸入に頼っています。
火力発電の燃料は石炭、液化天然ガス(LNG)、石油です。
燃料調達部門の社員は、国内に安定した火力発電を確保するため、世界各国にある現地企業と価格の交渉を行い、運ぶ船の手配や通関手続きを行います。
燃料の調達部門には語学力の堪能(たんのう)な社員が配属されるようです。


◯ 発電所の設備の点検計画を立てる部門(技術系)

発電所には多様な設備があります。
そのすべてが正常に作動することで安定した電力供給ができるため、発電設備の工事や修繕の計画をする職種や、設備の点検や更新計画を立てる職種があります。


◯ 発電所の運用部門(技術系)

火力、水力、原子力などの発電設備の運転操作を行って、計画に沿った発電量を供給する役割です。
発電所は24時間稼働しているため、交代制勤務が基本です。


◯ 発電所のメンテナンスを行う部門(技術系)

各発電所設備のメンテナンスを担当する職種です。
修繕や点検計画に沿って設備の点検を行い、異常を発見したら迅速に対応します。
重大なトラブルを未然に防ぎ、電力の安定供給を実現するために欠かせない職種です。


送配電部門系の職種



◯ 給電の指令を行う部門(技術系)

時間や時期など、あらゆる状況を考慮して発電所の発電量をコントロールする職種です。
効率的かつ経済的に発電所を運用するため不可欠な業務であるとともに、変電所や送電線の監視業務も行っています。
供給と需要のバランスを把握して業務にあたるため、比較・分析力が問われます。


◯ 送変電を行う部門(技術系)

電気が通る送電線や鉄塔の保守・管理を行う職種です。
24時間365日電気を安定的に送り続けられるため、点検、補修を行っています。


◯ 配電を行う部門(技術系)

配電は実際に企業や工場、家庭へ電力を届ける最終工程の職種です。
電柱や電線など配電設備の建設・運用・保守の計画を立てるのがメインの仕事です。


小売部門系の職種



◯ 法人への営業を行う部門(事務系)

商業施設や工場などの会社に営業活動を行う職種です。
自社を選んでもらうだけでなく、省エネを解決する方法やプランの提案など、顧客のメリットになるアドバイスも行っています。


◯ 一般家庭へ営業を行う部門(事務系)

一般の家庭に、電気の契約の営業活動を行います。
電力の小売全面自由化によって、消費者が電力会社や契約プランを自由に選ぶ時代になったため、魅力的なプランの企画が必要です。

電力会社社員はどんな働き方をするの?

電力会社社員は現場の仕事からキャリアをスタートすることが多い


大手電力会社の大きな特徴として、入社後は学歴にかかわらず、発電所や送配電設備の保守業務など、現場の仕事からキャリアをスタートすることがあります。
また高卒~大卒まで幅広い学歴の人を採用していますが、最初の配属先は違っても技術や能力次第で学歴には関係なくステップアップできることでも知られています。

電力会社社員はどんな人に向いているの?

電力会社社員には新規ビジネスの開発に興味がある人に向く


大手電力会社は、原発や電力自由化などによって大きな転換期を迎えています。
持続可能な社会の実現に向けて再生エネルギーの開発や、新規ビジネスの開発など、業界の様々な課題解決に向けて、チャレンジ精神と知識のある人が求められています。

電力会社社員の将来展望は?

火力発電が中心になった日本の電力


日本の電力業界には、近年2つの大きな変革が起きました。
1つ目の大きな変革は、2011年の福島原発事故をきっかけに原子力発電の安全性が問われ、火力発電が中心となったことです。
しかし今世界では地球温暖化問題の緊急性が増しており、火力発電によるCO2の排出量の削減は日本の産業界の重大な課題となっています。
また火力発電の原料は、海外から輸入される石油・石炭・天然ガスなど化石燃料に大きく依存しているため将来的な枯渇も心配されます。
(日本のエネルギー自給率は2023年度で15.3%となり、他のOECD諸国と比べても低い水準です)

電力会社各社には、再生可能エネルギーによる発電の研究開発を進め、エネルギー自給率をあげる取り組みが求められています。


再生可能エネルギーによる発電とは?


再生可能エネルギーによる発電というのは、水力や太陽光、風力、地熱、バイオマスなどの自然界に存在しているエネルギーを利用した発電のことです。
再生可能エネルギーは自然界に存在するので枯渇することがありません。
また発電する時にCO2などを排出しないので環境に優しいエネルギーとして世界的に普及が広まっています。


電力の小売全面自由化


もう一つの大きな変革は、2016年の電力の小売全面自由化です。
この自由化によって様々な企業が電気を一般家庭に販売することができるようになりました。
各社が提供するプランの中には、「再生エネルギー100%」で発電した電気を売るものもあります。
消費者は、自分で使う電力を「より安いプラン」だけでなく、「何で発電したものなのか」まで選べる時代になってきたと言えます。

電力会社社員にはこうすればなれる!

電力会社社員への一般ルート


電力会社の社員になるには、各社の採用試験を受ける必要があります。

電力業界の新卒採用は、高校、高等専門学校、専門学校、短大、大学、大学院と、それぞれの学生を対象に幅広く募集されています。
能力や適性次第で幅広い仕事に挑戦できる可能性のある業界と言えます。

電力会社の仕事は、営業・広報・人事・資材調達・燃料などの「事務系」職種と配電、電子通信、土木建築、火力、水力などの「技術系」職種と、採用が分かれています。

事務系の採用では、基本的に学部や学科の専門は問われません。
技術系の採用では、電気系、機械系、建築系、情報系など、募集職種に必要な専門知識を持った人を募集します。


電力会社社員の資格は?


電力会社では社員に入社する時には必須の資格がありません。
しかし配属先で仕事を覚えながら取得する資格や、持っているとキャリアアップに役立つ資格があります。


◯ 「TOEIC®」

就職やビジネスに役立つ英語力を測定する資格試験です。
700以上など高いスコアを持っていると、事務系職種の中で、海外事業にかかわる可能性が高まります。


◯ 「電気工事士」(国家資格)
電気工事士法に基づく国家資格です。
ビル、工場、商店、一般住宅などの電気設備の工事を安全に行うために設けられている国家資格です。
電気工事士の資格には、第一種と第二種の2種類があります。
免状は都道府県知事が交付します。
「第二種電気工事士」は、一般用電気工作物等(電圧600V以下で使用する設備等)の電気工事に従事できます。
「第一種電気工事士」は、第二種の範囲に加えて、自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備)に係る電気工事に従事できます。


◯「電気工事施工管理技士」(国家資格)

施工管理技士国家資格のうちの1つであり、1級と2級に区分されています。
資格を取得すると、建造物の建設や増築などに必要となる「電気工事の施工計画の作成」「工事の工程・安全・品質などの管理」「電気工事の監督業」などが行えます。
1級と2級では扱える工事の規模が異なります。


◯「電気主任技術者」(国家資格)

国家資格である電気主任技術者の資格試験は「電験」とも呼ばれ、電気の専門家としての知識を身につけ、プロフェッショナルとして働きたい人にとっては登竜門とされる資格です。

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