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【高校選び】看護系学科の特徴と魅力

「看護師」は、医療機関だけでなく介護老人保健施設や保育園などさまざまな場でのニーズが高まっており、海外も含めて今後活躍のチャンスが広がる職業のひとつとして、注目されています。
看護師になるには、看護系の大学や短期大学を卒業して看護師国家試験の受験が最近の主流ですが、高校の看護科・衛生看護科など看護系の専門学科に入って専門技術や知識を身につけ、卒業後に看護師資格を得る道もあります。
看護系の高校・学科の特徴をご紹介しますので、選択肢のひとつに加えてみて、将来の夢と相談しながら自分にいちばん合う道を選びましょう。

【高校選び】看護系学科の特徴と魅力

看護師の資格を得るには、さまざまな方法がある!

看護師になるためには看護師国家試験に合格する必要がありますが、その受験資格を得るためには、いくつかの方法があります。
大きく分けると、ひとつは高校の5年一貫課程の看護系学科に進学して看護師教育を受ける方法、もうひとつは高校(3年制の看護系学科もしくは普通科など看護系以外の学科)を卒業したのちに、看護系短期大学・看護師養成所で3年間、または大学の看護系学科で4年間の教育を受ける方法です。まずはそれぞれの方法の特徴をご紹介します。

5年一貫課程の看護系学科の特徴

高校の看護系学科での5年一貫課程は、2002年度から創設された課程です。高校3年間の看護学科と2年間の専攻科を合わせた一貫したカリキュラムで看護師養成のための教育が行われ、卒業すれば国家試験の受験資格が得られます。高校から専攻科への入学試験もなく、短大や大学に進学した場合よりも短い「5年間」という最短期間で資格を得ることができるので、早く看護師になりたい人には最適の方法です。
ただし、すべての看護系学科でこの課程を設けているわけではないので、高校選びの際は、5年一貫課程なのか、3年制の看護科の課程なのかを確認しましょう。

3年制の看護系学科の特徴

3年制の看護系学科では、卒業すると「看護師」ではなく「准看護師」試験の受験資格を得ることができます。高校を卒業後に資格試験を受け、すぐに准看護師として働きたい場合は、5年一貫課程でなく3年制の看護系学科に進学する必要があります。(5年一貫課程の高校で3年以上学んでも、「准看護師」受験資格は得られないので要注意。)

ただし、将来、正看護師としてステップアップしていきたいなら、「看護師」の資格が必要です。3年制の看護系学科を卒業して看護師の受験資格を得るためには、さらに看護師養成所または看護系短期大学で3年間、もしくは看護系大学で4年間の教育を受ける必要があります。最近は、卒業後に准看護師試験を受験せず、このように看護系の短大や大学、専門学校などの上級学校への進学をめざす取り組みを行っている高校もあります。

看護系学科以外の高校を卒業して看護師になる方法は

なるべく早く看護師になりたければ5年一貫課程の看護系学科に進むのが最適ですが、中学生のうちから「必ず看護師になる」とは決めきれない場合もあります。この場合、普通科などの高校を卒業し、看護系の大学や短大・看護師養成所で教育を受けて、卒業後に資格をとる道があります。将来、特定の大学病院で働きたい場合などは、同じ系列の大学や短大の看護学部を卒業したほうが入りやすい場合もあるので、希望に合った大学への進学を検討することができます。また、幅広く一般教養を身につけてから看護師をめざしたい場合も、看護系の大学や短大で学んでから資格試験を受ける方が向いています。

ただし、大学によっては、看護系学部の入試で理系科目が必須の場合があるので注意が必要です。高校説明会などで「看護系の学部の入試を受けられるカリキュラムか」「その高校からはどんな大学の看護学部に進学しているか」などを高校の先生に確認しておくことが大切です。

看護師になる方法は?

看護系の高校・学科では、どんなことが学べる?

5年一貫の看護師養成課程ではどんな取り組みを行っているのか、ご紹介します。

5年間のカリキュラムのなかで、普通教科から専門科目までじっくり学べる!

高校の3年間では普通教科と看護に関する基礎科目を学び、2年間の専攻科では、看護師としての豊かな人間性を養うための教養科目と、看護の専門科目を学びます。5年間の一貫したカリキュラムのなかで、集中して看護のスペシャリストとしての教育を受けることができます。

助産師・保健師の資格取得や大学編入など、卒業後の可能性が広がる!

5年一貫課程を修了すると看護師国家試験の受験資格を得られるとともに、高校・学科によっては、その後、それぞれの専門学校に1年間通えば、助産師、保健師、養護教諭などの資格を取得することができます。高校3年間を修了すれば高等学校卒業の資格が与えられ、専攻科卒業後は大学に編入できる場合もあり、さまざまな可能性に挑戦する道も開けています。

施設や病院での実習が多く、実践力を養うことができる!

「看護」の専門科目を通じて幅広い知識を身につけるとともに、「臨地実習」としてさまざまな施設での実習を多く体験します。総合病院ばかりでなく、保育園、訪問看護ステーション、介護老人保健施設などでの実習を通して、看護観をはぐくみ、チーム医療での役割や保健医療福祉などの施設との連携も体験、臨床介護に求められる能力と態度を身につけていきます。

看護に関する高校・学科の卒業生の進路は?

2022年度は、卒業生のうち、大学・短大等に進学した人が約85%、専修学校等が約10%、就職が約4%でした。

看護系学科卒業者の進路

看護師養成5年一貫課程の修了生の多くは病院などに就職し、一部の修了生は保健師、助産師、養護教諭などの専門学校への進学をめざすようです。

実際に通っている先輩のナマの声をご紹介!

実際に看護系の高校・学科に通っている先輩たちが書いてくれた「高校大自慢」をご紹介します。看護系の高校・学科ならではの魅力をチェックしましょう。

先輩体験談
神奈川県 二俣川看護福祉高校 看護科
M先輩

この学校は看護と福祉の学科があるため実習棟があります。実習棟では看護福祉に必要な物品やそのほかの衣類や模型やベッドなどがあり、学ぶための環境はバッチリです。 また先生方も看護師や福祉の仕事をされていた経験者の方なので進路の話や看護のことなど気軽に聞くことができます。 校外に出ての病院実習や福祉施設での実習もあるので高校という早い段階で看護や福祉をめざしている人にはオススメの学校です。

岡山県 津山東高校 看護科
R先輩

津山東高校は普通科 看護科 食物調理科があって自分の将来なりたいものにあわせて学科が選べます! 私は看護師をめざしていたので看護科で勉強しています。 1年生から病院実習に行かせてもらえるし、校内実習もたくさんあって看護師になるための勉強がたくさんできます!! 看護科は大変なこともたくさんありますが、部活に入っている人も多く文武両道で頑張ることができます!部活動の先生も忙しさは考慮してくれるので心配いりません。部活動はぜひ入ってくださいね!

看護系の学科がある高校を検索してみよう!

<高校入試情報サイト>では、看護系の学科がある高校の情報と先輩体験談を検索することができます。興味のある高校の先輩体験談を読んで、志望校選びにご活用ください。

この記事を書いた人

高校入試情報担当

高校入試情報担当

進研ゼミ『中学講座』

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