最新入試情報
【神奈川県】平成31年度:公立高校入試分析(1)―平成31年度は志願者数減と二極化―
ここ数年は比較的倍率も安定し落ち着いている神奈川県の公立高校入試。
平成31年度はどうだったのでしょう?今回の入試の振り返りと今後に向けて準備すべきことをお伝えします。

志願者数は右肩下がり、高倍率校と低倍率校に二極化
卒業予定者数が前年度から410人減るなか、公立高校の志願者数は対前年マイナス882人と、子どもの数の減少以上に減少。公立離れに拍車がかかりました。その背景には、私立高校の授業料実質無償化と、大学入試改革への不安が見え隠れしています。
平成31年度入試のもう1つの特徴は「二極化」です。全体倍率は変わらないのに、1倍を割る高校は前年に比べ2倍近く増えました。同時に1.4倍を超える高倍率校も増加。少ない受検生が一極に集中した結果といえるでしょう。

大学進学に力を入れている高校が高倍率に
今回の入試で高倍率だった高校は「大学進学指導」に力を入れています。横浜翠嵐、湘南は学力向上進学重点校に指定され、実績も伴う難関校。桜丘、金沢も横浜市の進学指導重点校として語学学校と提携しての特別講座や、全クラス特進プログラムを導入するなど、特色ある取り組みが行われています。神奈川総合は神奈川県初の単位制高校として、「MY時間割」など個性的なプログラムが用意されています。

高倍率の反動で定員割れの高校も増加
公立高校への志願者数が減少するなか、一部の普通科では前年度よりも高い倍率となりましたが、その一方、1倍を割る高校・学科も増加。その結果35校が2次募集を実施(前年度は18校で実施)する結果となりました。
新校舎や設備の充実・募集定員の減少も倍率に影響
新校舎など施設の充実も倍率に大きく影響します。横浜緑ケ丘や多摩は新校舎完成が志願者増加を後押ししました。また、募集定員の増減も倍率への影響度大。定員が減れば同じ志願者数でも倍率は上がり、増えれば下がります。倍率が上がれば入試は厳しくなりますが、合否を分けるのは倍率だけではありません。どのような倍率でもそれに左右されない実力をつけておくことこそ大切です。

神奈川県公立高校の学力検査の出題傾向と、夏からやるべき対策についてもご覧ください。